婚約破棄になって屋敷も追い出されたが、それ以上の名家の公爵に好かれて

最終話 ずっと一緒ですわ

　それからの日々は、まるで新しい章の始まりのようでした。

　アメリア嬢はこの屋敷で働くことになり、最初は控えめでしたが、徐々に彼女は以前の明るさを取り戻し始めました。彼女は黙々と仕事に取り組み、少しずつ屋敷の一員としての役割を果たすようになりました。

　リディアは私をからかいながらも、アレク様との関係を応援してくれました。彼女にとっては、真実が明らかになったことで、アレク様への未練がすっかり消え去り、彼のことをただの面白い存在として楽しんでいるようでした。

「先輩、あなたとアレクのこと、応援してるからね。もうちょっとおもしろくやってよ」

リディアはいつもの軽口を叩きながら言いました。

　そして、エドモンド家はアレク様とリディアの努力により、その数々の悪行が世間に露見し、彼らの地位は地の底に落ちました。この出来事は、悪事は決して長続きしないという教訓を私たちに教えてくれました。

　数年が経ち、私とアレク様は結婚し、愛する子供にも恵まれました。私たちの結婚式は、屋敷のみんなから温かい祝福を受けました。アメリア嬢からも。

「エリアンナ、本当におめでとう。あなたたちの幸せを心から願っています」

心温まる祝辞をいただきました。

　私はアレク様と手を取り合い、これまでの困難を乗り越えてきたことに感謝の気持ちでいっぱいでした。

「アレク様、私たち、本当にたくさんのことを乗り越えてきましたね。今は、ただただ幸せです」

　アレク様は優しく微笑みながら。

「エリアンナ、これからもずっと一緒だ。お前との未来、子供たちとの未来、それが俺にとっての最大の幸せだ」

　今、私の心に恐れはありません。私たちの前に広がるのは、アレク様と共に歩む、幸せな未来だけです。私たちの物語は、困難を乗り越え、愛に満ちた結末を迎えたのです。

　私たちの幸せな未来は、その日も変わらず続いていました。夜が訪れ、静かな屋敷の一室で、アレク様と私はゆっくりと時間を過ごしていました。

　アレク様は私の手を優しく握りながら、深い愛情を込めた眼差しで私を見つめました。

「エリアンナ、お前を愛している。お前がいるから、俺はこんなにも幸せだ」

　私は彼の瞳に映る自分の姿を見つめ返し、心からの言葉を返しました。

「はい、私もです、アレク様。あなたを愛しています。あなたと共にいられることが、私の幸せです」

　その瞬間、屋敷の外で軽やかな風が吹き、窓から月明かりがさりげなく部屋を照らしました。静寂の中で、私たちの言葉だけが、温かく部屋を満たしました。

　アレク様は微笑みながら私を抱きしめ。

「これからもずっと、お前と一緒にいたい」。

　私はその抱擁に応える。

「私も、アレク様。ずっとあなたのそばにいたいです」

　そうして、私たちは互いの存在に感謝しながら、静かな夜を過ごしました。私たちの愛は時間を超え、困難を乗り越えて、ますます強くなっていきました。私たちの未来は、愛に満ちたもので、これからも変わることはありませんでした。