夢を持つ者、応援する者。みんな、毎日を懸命に生き続けている。

学校に行かずに漫画喫茶へ泊まりながら、自身の『夢』を目指すために奮闘する1人の黒ギャル。
そんな彼女の事を思い、支え続ける主人公。
そして、2人を取り巻く様々な人々が、この作品では個性豊かに描かれています。

様々な過去の体験、そして自身の信念から、どこか皆に距離を置き、ただ「良い人」であり続けるために奮戦していた主人公。そんな日々から垣間見えるのは、心の奥底にある本心を中々表立って見せられないという不安定さ。そしてそれは、物語に登場する多くの人たちが内心抱えているであろう事。

そんな日常から一歩離れる決意をした黒ギャルとの日々で、主人公は少しづつ、でも着実に、彼の持つ「優しさ」、そして「情熱」を見せ始めていきます。
　
丁寧な描写、読みやすい文章に裏打ちされた物語。ゆっくりと、確実に変わり始めていく2人を、応援したくなる事でしょう。