犬が、好きな人、嫌いな人
高黄森哉
犬が、好きな人、嫌いな人
世の中には犬に好かれる人と、そうじゃない人がいる。不思議と前者は不愛想であり、不思議と後者は明るい性格なものだ。
この構図は物語でも良く現れる。動物が、その人の内なる善性を見抜きなつく、という展開が、素直になれない人間の救いなどを象徴する。
さて、物語上のアイロニーとしてではなく、現実の事象として、このような事例があるのは、皆さんご周知のとおりだろう。その事実が、人の”笑み”に関係していると私は考える。
笑う、という感情表現が人間にしか存在しないといわれている。そして、その笑う表情は、怒りから派生したという説があるのだ。
確かに、怒りの表情と笑いの表情は似ている。本当の憤怒は、笑いに見えるものだ。般若の仮面が好例かもしれない。また、歯を見せる、という行動は、動物にとっては威嚇に当たる。
歯を見せない、つまり、笑わない人間こそ、動物にとって敵意がないと取られやすい。それで寄ってくるわけだ。また、よく笑う人間ほど、動物からは警戒されるのである。
ということで、動物から怖がられる人は、まず笑うのをやめるとよいだろう。それでも、警戒されるなら、それはもう霊の仕業だ。この私が言うのだから間違いない。
犬が、好きな人、嫌いな人 高黄森哉 @kamikawa2001
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