自白剤から始まる夫婦生活ってなんだろう(哲学

■良かった点・面白かった点

●序盤の書き出しの期待感とインパクト

初夜に自白を盛るとは何事か! というキャッチコピーに一目惚れしました。
帯に書きたいくらいの強いフレーズです。
そして序盤の夏季がしにおける緊張感も◎

●良コンセプト
悪役とされる令嬢が信頼を得ていくという現地モノのコンセプトは痛快で良いと思いました。

●丁寧な心情描写
心情のストレートな吐露は、キャラクターが恥ずかしくなって隠してしまうものですが、自白剤というギミックでそれを解消して、狂王の不信感をほぐすというのはよい展開だと思いました。

●重厚で現実感のある設定
序盤の工房での職人との会話は、「このお話ではこういうことにまで気を使ってますよ」という期待感を読者に持たせる良いシーンだと思います。