宇宙人少女レレはおじちゃんとSFする

亀岡たわ太

第1話 レレ地球に降り立つ。

 それは夏が終わり秋の涼しさが訪れる時期だった。おじさん町田はアパートに帰るとテレビを観ていた。テレビを観ながらWi-FiでスマホYouTube。一人暮らしおっさんの唯一の楽しみ。俺はニート、精神、もう余裕がない。俺はこのまま人生を終えると思っていた。


 ピーポーン。配達が来た。また、アニメグッズだろう。俺にはもうそういう楽しみしか無かった。俺はドアを開ける。


 そこには少女がいた。


「こんちーー!!」


「こんにちわ?」


 そのお嬢ちゃんは銀色のタイツを着て銀の角を二つ付けていた。ハロウィンも終わったしなあ。俺はうなづく。


「お嬢ちゃん。お家に帰ったら、ここはお家じゃないよ?」


「おじちゃんのお嫁さんになりました。」


「そ、そんな訳がないでしょ。お家へお帰り。」


「ぶーー。おじちゃんと住むの!!」


 俺はハッとした。コ、コレは。世にいうパパ活!! アパートに入れたらああだこうだ言って警察沙汰にしてボッタくるあのパパ活!! 俺は少女を見る。どう見ても小学生低学年。


 俺は意を決して少女に言いつける。


「嬢ちゃん! それ以上居座ると警察呼ぶよ!」


「ぶーー。おじちゃんのイケず。」


 少女はそういうとアパートのドアの前で上を向いた。すると空が明るくなる。もう夕方だ。暗いのに明るい。俺も外に出てみる。


 俺は腰を抜かした。UFOだ。アパートより4倍も大きいUFOだ。UFOが空に浮かんでた。


 その少女はニヤつきながらUFOの真下へ、そして光と共に吸い込まれる。


「おじちゃん、また迎えに来るから。ばーい。」


「お、おい。嬢ちゃんは? 一体何者??」


「見ての通り、宇宙人でーす。」


 宇宙人少女はそのままUFOと共に空へと消えて行ってしまった。俺はただボー然と空を見てるしか無かった。秋の空。夕焼けも終わり暗い。


 今後この少女に振り回される人生が待ってるとは。

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宇宙人少女レレはおじちゃんとSFする 亀岡たわ太 @kameokatawata

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