第15話悪魔の作戦2
―――白いカラス陣
目の前には大量の兵士。帝国軍と、我々の間に中国が入ってきた。
「くそっ、撤退!撤退!早く遮蔽に行け!」
仲間も、走るが少し遅い。
「ぐ....は...っ」
私も、肩に銃弾を受ける。被害は、どんどん広がっている。
「戦況は!?」
仲間に問うが誰も答えない。当然か....
敵の数はざっと1万以上。対してこちらの戦力は....壊滅的だ。
私は、本部にこのことを連絡し、考えた。どうしたら生き残れるのか...
――—帝国陣
大量の兵に目を奪われた。すごいと。誰もがそう思った。
しかし、中国軍はすぐに銃弾を放つ。
慌てて、刀で防げたが、これは過去一ヤバイ。
「撤退だ!今すぐ!お前らを失うわけにはいかないんだ!!」
指揮官の声。これは、死ぬ。直感でわかる。
私は、その言葉に従いすぐに撤退したが、馬鹿がいた。
「上等だ。かかってこいよ」
何をしているのか分からなかった。
「おい!お前死ぬぞ!早く撤退しろ!」
忠告はした。しかし、彼は撤退するそぶりを見せない。逆に前へと進んでいる。
彼は、刀を二本取り出し、中国軍のもとへと向かった。
中国軍は数が多いだけだった。誰も彼を止められていないからだ。
「おら、おら、おらぁぁぁ。そんなもんかぁぁぁぁ」
彼はさらに刀を素早く、そして早く振り中国軍の数を減らした。
「私も行くか...」
指揮官はその言葉を見逃さなかった。
「お、おい!待て。お前までいなくな――」
しかし、その言葉を私は無視する。
好奇心だ。たったのそれだけで、命令違反をしている私は、馬鹿なんだろうけど、私は死をまじかで感じたい。だから私はここにいる。
「来たぞぉぉぉぉっ」
そして中国軍の首を切り、足を、腕を、胸を切り刻む。
自分らの最大限の力で切る。
そして、私は初めて死をまじかで感じる。
そう、人数が桁違いだからだ。
――白いカラス 総本部
「たった今報告を受けました。中国軍が総力戦に出たそうです」
それは、情報部が伝えてきた。
「な、なに!?」
油断大敵ってやつか...そうアイシャは思った。
「どどど、どうする麻衣!?」
混乱していた私が言うと、そこには冷静に何かを考えている麻衣がいた。
「東から攻めている、空母から航空機を行かせてほしい」
確かにそうだ。ここから行くのと日本海から行くのでは早さが違う。
私より何倍も冷静だった麻衣に、少しうらやましく思えてくるものがあった。
「わ、私が報告するよ!」
「あ、そう?助かるわ、アイシャ」
私はすぐに報告した。
東でも戦闘が起きていたはずだが、落ち着いてたので聞いてみると、無事勝ったらしい。航空機が活躍して一隻落としたとのことだ。
安心安心。あとは....オリビアたちか...生きて帰ってきてほしい。
これが、アイシャの切実な願いだった。
帝国に宣戦布告! 染谷 式部 @asaka223
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