【てんとれ祭】将来は 見目良い妖怪に たいそうモテるでしょう 《第19話》

るしあん @猫部

【黒猫サファイアと三毛猫さくらの日常 ~ 猫魈?猫又! 日常は妖怪、吹き溜まり !! ~】 番外編

 僕は普通の人間です。

 名前は、福岡田十八番えーす

 双子の姉の名は八重やえ


 お母さん名前はしおり、そして、お父さんの名前は七之助。

 ごく普通のふたりはごく普通の恋をし、ごく普通の結婚をしました。

 でもただふたつ違っていたのはお父さんは人外タラシでお母さんはブースター増幅能力者だったのです。


「いやいや、十八番も八重も普通の人間じゃ無いからね。

 その気に成れば、妖怪王と妖怪女王にだって成れるよ !

 言ってくれれば、すぐにでもぬらりひょん▪▪▪▪▪▪を妖怪の大将の座から叩きだすよ」


 ウチの飼い猫であるサファイアが話しかけてきた。

 この黒猫は猫魈ねこしょうと云う妖怪らしい。

 彼女の言う通り、ご近所のウチのアダ名は『妖怪屋敷』と言われている。

 子供の頃には、それが当たり前だった。

 でも、中学生に成った今、……


「朝から、何を悩んでいるんや ?

 ウチの特製お好み焼きをあげるわ !」


「右京ちゃん。 朝から、お好み焼きなんて重いでしょ !

 わたしのクレープをあげますわ !」


 お好み焼き屋の看板娘 右京ちゃん。

 アイスクリーム屋の看板娘 真雪ちゃんたちが、僕の両手を掴んで離さない。

 右京ちゃんは、魔女見習い。

 真雪ちゃんは、ハーフ雪女。


 そして……


「二人ともダーリンから離れるちゃ !

 ダーリンはウチだけのダーリンなんだちゃ !」


 空から雷神様の娘 ネイちゃんが飛んできた。


 とたんに、三人娘はかしましく騒ぎ始めている。


 ちなみに姉の八重も似たり寄ったりで……



 子供の頃、通りすがりの占い師ミネアさんの予言が現実に成ったことを実感している。


「将来は 見目良い妖怪に たいそうモテるでしょう 」 




 ※蜂蜜ひみつ 様【てんとれ祭】第19話より


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

【てんとれ祭】将来は 見目良い妖怪に たいそうモテるでしょう 《第19話》 るしあん @猫部 @SHIGEMI

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ