太陽
みちづきシモン
太陽
この地球という星から見れる天体で美しいものは何か? そう聞かれたらあなたはどう答えるだろう。星による星座も中々のものだろう。流星群などは見られる機会が少ないため人気のはず。
しかし……これは個人的な見解だが、「月」と答える人が、日本人ならば多いのではないだろうか? 更に言うと月にも色々ある。
三日月、半月、満月。ピンクムーン、スーパームーン等など。更に月食なんてレアなモノまであるのだから、月の人気は計り知れない。
……天体と言ったのだから、夜に見られるモノを思い浮かべる人も多いはず。だからこそ、僕は「太陽」を推したい。
朝に昇り、夕に沈む。太陽は、星と言うには大きいが、惑星という意味では間違いなく一番星だ。だが昨今この「太陽」は嫌われがちである。
理由の多くは暑いこと。特に夏場、温暖化の影響か何か知らないが、太陽が照りつける日に外に出たら汗だくだ。
サンサンと(太陽の英語sunとかかっているのかは知らない)降り注ぐ熱は、人からやる気を奪う。だがここで少し考えて見てほしい。
太陽が照っている日は晴れの日だ。太陽が見えない日は曇りか雨だ。どんより曇った雨の降るか降らないかの分からない天気は勿論、雨の日は好きか?
時と場合によるけどね。先程述べたように、夏に照りつけてくる太陽に当たるくらいなら、曇ってたり雨が降ってる方が涼しいかもしれない。
でもやはり、通学や通勤、更に外での仕事をしている人は晴れの日の方が好きな場合が多いのではないだろうか?
そして逆に、冬の寒い時。太陽の暖かさは圧倒的だろう。
もっと言うと、太陽の恩恵を一番受けているのは、きっと農家だ。太陽の光がないと野菜は上手く育たない。暑すぎるとダメになったり、太陽ばかりで雨が降らないと……って、わかるよ? でも太陽の光こそ植物を育てる一番の栄養源のはずだ。
「月」のようにデメリットがなくメリットがあるのと違い、「太陽」は時に愛され、時に嫌われる。だがここで最初の話に戻ろう。美しいものは何か?
太陽は、間違いなく美しいはず。これは例え眩しくて直視出来なくてもわかるはず。そうだな……わかりやすいのは夕日だろうね。
日が沈み夕暮れ時、「真っ赤に燃える」と表現される太陽は、誰もが美しいと感じるだろう。儚く燃えゆく、そして闇に沈んでいく姿は一日の終わりを体現している。
夕日と来たら次はもうおわかりだろう? 朝日だ。一日の初め、闇から光を徐々に届けてくれる太陽。朝日で一番有名なのは、やはり初日の出だね。一年の最初の光はご利益がある気がする。
更に日本一の山、富士山の初日の出を見たことがある人は、とても限られてるかもしれないが確実に幸せな時を見たはずだ。
月の時も書いたが、太陽にも日食というレアなものも当然ある。
こんなにも盛り沢山の「太陽」を美しいと思わない人はいないはず。
「月」と「太陽」どちらの方が好きかな? 僕はここまで言っておいてなんだが、月の方が好きだ(おい)何せ、自分のペンネームに、つきを入れるくらいだからな!
だがだからこそ、太陽の魅力にも触れてみたかった。太陽の神は日本では天照大御神だ。僕の大好きな神様で、日々御加護があればと思って過ごしている。神話に詳しくないので、あまり触れないでおくが、高天原(天界)のトップであるのは確かなはず。
どんな時でも光を届けてくれる太陽に感謝をすること。神に祈るように、太陽に祈ること。
明日また平凡でも非凡でも輝く一日になりますようにと夕日に掲げ、今日一日無事に終わりますようにと朝日に一礼でもしてみる。
真っ昼間に照りつける太陽を睨みながら、元気に仕事をする。
考えてもみてほしい。太陽の光ってどのくらい僕らに届いているだろう? 例えばだが、植物が光合成をするのに、受け入れられる光の限界はあるはずだ。光合成もしない人間が、受け取れる光はどれくらいだろう?
きっと、人々に平等に届く光は、生きてる間延々と浴びるはずだ。
日に焼けることはあるから直接受けすぎたら体に悪いのはある。つまり届いてないはずはない。どこにいたって、太陽の恩恵は受けている。
こんな話もある。太陽の光を浴びないと気持ちが沈む。やはり、太陽は恵の光を僕たちに送ってくれている。
恵の光を与えてくれる太陽は、きっと世界中の人に光を送り、勇気と希望を与えてくれる「美しい天体」なのだ。
さてと、「美しい天体」としての太陽の話はここまでにしようか。おや? 太陽を天体として話さなかったら他に何がある? そう思っていますか?
太陽とは、勇気と希望を与えてくれる。明るく照らしてくれる。眩しい輝きを放つモノである。ではこういった質問をしよう。
「あなたは太陽になれるか?」
太陽とは唯一無二のモノと思うかもしれない。もしそう考えたら、この質問者は一体何を言ってるんだ? あなたはそう思うかもしれない。
だが日本語とはまた難しく奥深いもので、実はあなたは太陽になれる。
それは言うならば、あなたは「誰かの太陽」になれるのだ。ここまで言ってもピンと来ない人は人付き合いが苦手な人か、言葉の意味を読み取るのが苦手な人か、まぁ批判したいわけではないが。流石にわかるだろう?
明るい性格の人がよくそう言われるだろう。太陽のように明るい人。元気をくれて芽を出させてくれる。眩しい笑顔は本当に光り輝いてるような人。
流石に毎日二十四時間ずっとそんな調子の人は中々いないだろうけどね。でも誰かと一緒にいる時、その誰かの隣で輝く太陽になれたらどうだろうか?
あなたは「なれるか?」
なりたい人もいれば、なりたくないなんて人もいるだろう。
太陽は時に暑苦しい。今そんなギラギラ来られても困るよって時に輝かれたら、逆に暗くなっちゃう人もいるだろう。
だが太陽の一面を思い出して欲しい。赤く燃える太陽、夕日は決して暑苦しくない。闇に沈む瞬間まで温かく見守ってくれてる。
朝昇る光は一日の始まりを告げ、明るく元気をくれる。
そう考えたら、あなたは太陽に「なりたくなる」はずだし、なれるもんならなってるよと思う人もいるかもしれないね。
あなたは太陽に「なれるか?」
もしなりたいならば、心を見直してみないといけない。別に明るくなれと言っているわけではない。ただ……誰かを攻撃していないか? 責め立てていないか?
誰しも心に棘はあるものだ。その棘は自分の心を守る棘。だが時に長く尖った心の棘で相手を攻撃する人がいる。
自分に優しい者にだけ笑顔を振りまき(それ自体は正しいが)自分が敵と断定したら、ひたすら攻撃する。そんな人は太陽とは呼べない。
嫌いな人と仲良くする必要はない。でも、距離を置いて静かに見守ることもまた必要ではないだろうか?
少し話が逸れたね。もしなりたいならば、心を見直してみないといけないという話。誰かに優しく接すること。心の余裕がないとそれすらも無理だが、誰かを助けたいと思う心。
悲しんでる人を救いたいと思う心。
僕は創作を楽しむ人間だから心から思う。自分の作品が人の心を照らす太陽になればいいのにと。中々上手くいかないことばかりだけどね。
きっと多くの人の願いは、争ってる人達の正しき平穏。太陽が昇る朝日を夜明けと言うね? 世界の夜明けはいつくるのだろうか?
人々の夜明けはいつくるのだろうか? 正確に言うと、その昇っている太陽にいつ気づくのだろうか? いつの間にか沈んだ太陽。また争いを繰り返す人々は、一体何人の太陽を殺すのだろう?
闇に飲まれている人を照らす太陽が足りない。闇に飲まれている人が多すぎる。誰だって闇に飲まれる、それは僕でも同じこと。希望が、光があってやっと前に進めるのだ。
まぁそんなこと言ったって、みんな足掻いていて、暗くなる社会の中で、元気出せよという方が難しい話ではある。でもだから堕ちるのではなく、ここからどう輝くか、それが大切だと思う。
どんなに嘆いたって事態は好転しない。行動に移すこと、それがきっといつか昇り、朝日となると信じて。
ごちゃごちゃ書いてしまったが、言いたいのは「太陽は美しい」そして、「太陽になろう」ということ。前述した通り太陽にもデメリットはあるが、やはりその輝きは大きい。
太陽のような人が他人に与えるモノはとてつもなく大きく、その人の人生を変える程であろう。だからこそ目指す価値があるし、人間そう変えられないと言っても、意識するだけで全然違う。
自分の心をイメージした時、太陽をイメージできるようになるまで心を改変してみないか? 僕はやってみたいと、書いてて思う。
そして、そうだな……太陽を題材にしておいてなんだが、暗い夜の間は月にならないか? 月はまた太陽の光の反射で光る天体。ならばそれもまた太陽の光だろう。
光とは道を指し示す時に使われやすい。なんにも見えない未来だけど、光の道があれば迷わず進める。前に進む太陽のような開拓者に、それぞれがなればみんなの未来は明るいはずだ。
太陽、それはある意味神様。「天照大御神様に感謝する」と言うと胡散臭いと思う人も、どうしても一定数いる。だが強大なエネルギーを持つ太陽は、人間程度のちっぽけな力では勝てないモノだ。太陽の恩恵に感謝しながら、偉大な太陽のように輝ける人を目指そう。それが人生を彩る確かな指針となるはずだと、僕は思っている。
どれだけ闇に喰われてもその核たる魂の輝きを胸に。前に進みたい。
太陽 みちづきシモン @simon1987
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます