第二話
第二話 僧侶とシマエナガとGAME OVER!
こうして、なんとか人里にまで飛び立つことができたのだ。しかし、止まり枝がボキリと折れる。
ばしゃんっ。
シマエナガ GAME OVER!
「ちくせう。なんたるお悲劇。おひた先がかはだったとは。」
今度は溺死してしまった。食死とショック死は体験済なのだが、溺死とは。これから、先が思いやられる。僕はいったい何回死ぬとこのお話は終わるんだかよくわからなくなってきた。
「おやおや、止まり枝にシマエナガが。」
と、優しげな男性の声がするのでよく見ると柔らかそうな笑みを浮かべる袈裟の僧侶かいた。
柔和僧士。顔は少なくともやわら そうじという僕のクラスメイトに似ており、面影もある。
「そうじそうじ、僕だよ僕。島柄一長だよ。シマエナガだよ。」
と、鳴いてみると首をそうじは縦に振った。
どうやら僕の言葉がわかるらしい。
「なるほど、シマエナガくんか。ところで、なんでシマエナガに……。」
「たぶん、名前が似てるとかそんな理由で神様が転生させたんだと思うよ。」
そして、枝からそうじの元へ辿り着こうとするとはるかかなた海の向こうのペリカンが僕の元へ……。
ばくんっ!
シマエナガ GAME OVER!
「あゝ、なんというお下品な結末を。あのお方はかの有名な悪食のペリカン。」
と、生き返った僕は言ってそうじの肩に乗る。
ひとまずは安全地帯へとたどりつく。
ここの肩に乗っていればしばらくは安全だと思う。
「う、うん。シマエナガくんがそうとう危険な目にあったのはよくわかるよ。」
そうじが苦笑した。僕はそうじに僕には無数の残機があることも伝える。すると、
「なるほど。たぶん、シマエナガくんだけそうゆう特殊能力なんだね。俺はあらゆる怨霊を祓う能力だから。しかし、シマエナガくんと会えてよかったよ。転生した時はまさか、自分が僧侶になってるとは思わなかったからね。」
「ふむふむ、僕もまさかシマエナガになっているとは思わなかったよ。これから先は少しは……死なないといいな……。」
累計、第二話で五回死ぬ僕と、そうじは僕を肩に乗せてそうじの実家であるお寺へ行くのだった。
シマエナガ GAME OVER! @mochihuwa4
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