お取り込み中失礼しますが、デスゲームはいかがですか？

【雑】プロローグ的ななにか

この世界では争いごとが絶えない。身内同士のいざこざから、国同士がぶつかり合う戦争まで、大小問わず日々不幸が生産されている。これまでに司法、立法、行政はあらゆる手段を講じてきたが、結果的に解決策が見出せず、不幸がより不幸を招くこともしばしばあった。

例えば、夫婦間殺人でいうと娘の死から婿を殺してしまう父母。親子間殺人であれば、子を死に至らしめた妻を殺してしまう夫。復讐に関しては犯人への情も湧いてしまい、司法における正しさがなにであるかその境界線がなくなってきているのだ。

そこで、「司法でどうにもならないことは、決闘で」。このニッポン國では、不幸の生産を抑制するため、「決闘罪ニ関スル件」の法律が改正された。

これまで暴走族の抗争などでタイマンと称する一対一のケンカに関して、決闘に挑んだ者や応じる者、決闘を行なった者、決闘立会人、立会いを約束した者、決闘が行われることを知って場所を提供していた者は、決闘罪として罪に問われてきた。

しかし以後、これを無罪とし、決闘を行うことで白黒つけようという動きが出てきたのだ。

決闘罪の変更により、法律の拡大解釈から、一対一だけのケースだけでなく、一対多の決闘、ないしデスゲームが解禁となった。

これにより、人々にとって死が身近になり争いごとの抑止力となり、逆にやるならとことん決闘という社会になった。うーん、武士だねぇ。

＊

というわけで。

申し遅れました、ワタクシ、ゲームマスターのマスダと申します。

はい。ゲームマスターはこの世界でレッキとした職業なのですヨ。

はい、そうです。今コレをお読みのあなたに話しかけています。

せっかくこの世界に遊びに来られたのですから、見学していってはいかがですか？

決闘という名のデスゲームを。

もしかしたら、あなたもいつか参加するかもしれません。その時のシミュレーションだとおもって、ね？

逆に、必要とあらば、ワタクシども、「デスゲーム株式会社」、通称「デスゲか」にお問い合わせを。

いつでもお伺いさせていただきますヨ。