第17話 魔女の鉄槌

 榊田裕二は平和な日常を送っていたが、ある日突然、病院にゾンビなどの不気味な怪物たちが現れる。

 裕二は怪物たちに襲われ、生き延びるために必死に逃げ延びる。彼は勇気を振り絞りながら、仲間の医師や看護師たちと共に病院内を移動し、怪物たちからの襲撃をかわしていく。

 裕二は、怪物たちの正体と襲撃の原因を解明するために研究を始める。彼は科学と医学の知識を駆使し、怪物たちの弱点や対策を見つけ出す。仲間たちと協力しながら、彼らとの闘いに備える。

 裕二は病院内の生存者と連携し、怪物たちに対抗するための抵抗組織を築く。彼らは武器や罠を使いながら、怪物たちとの戦いに備える。裕二は医師としての知識を活かし、仲間たちの傷を癒しながら共に戦う。

 裕二と抵抗組織は、怪物たちの巣穴である地下施設に乗り込む。彼らは怪物の元凶である科学実験や禁断の研究を暴露し、それを止めるための戦いに臨む。裕二は仲間たちと共に最後の決戦に挑んだ。SATも到着し、マシンガンやスナイパーライフルの前に怪物たちは次々と倒れていく。

 勝ちが見えたと、安堵したとき背後から誰かが裕二を撃った。リボルバーを撃ったのは副院長の石田だった。どことなく陣内孝則に似ている。

 夢であることに気づいて、祐二はホッとした。

 

 夏美は以前、榊田裕二によって麻酔科医としての地位を奪われ、病院から追放されてしまった。彼女は悔しさと復讐心を抱き、榊田裕二が院長とする病院に潜り込み、ナースとして働くことを決意する。夏美は彼の弱点を突き、彼に復讐するための行動を計画する。


 夏美が病院に潜り込む中で、彼女は復讐心と過去の怨みとの葛藤に苦しむことになる。彼女は医療従事者としての倫理や正義に従うべきか、復讐に走るべきかを考える。しかし、彼女は榊田裕二が多くの患者たちにとって苦痛をもたらしたことを思い出し、復讐の道を選ぶ。


 夏美はナースとして榊田裕二の周りで働きながら、裏で情報収集と復讐計画を進める。彼女は秘密の研究室や患者の診察記録など、榊田が隠している情報を探り出し、彼の悪事を明るみに出そうとする。同時に、夏美は他の従業員たちとの連携も図り、榊田に対抗するための戦略を練る。


 ナースの生活はこんな感じだ。

 

 8時半申し送り

 夜勤、日勤の看護師全員で患者さまの状態などについて情報共有を行い、夜勤スタッフから日勤スタッフへ患者さまの状態を申し送りをする。


 9時、巡回

 受け持ちの患者さまを巡回し、挨拶にうかがう。


 10時検温・清潔ケア

 検温後に、患者さまの状態に合わせ、計画したケア(清拭や洗髪など)を行う。

 患者さま一人ひとりと向き合える、コミュニケーションの時間でもある。


 11時カンファレンス

 日勤スタッフが集合し情報を共有したり、チームに分かれてチームカンファレンスをする。

 

 12時、昼食準備

 患者さまの昼食のセッティングをする。

 

 14時

 検査・処置

 患者さまのバイタルサインや状態を確認を行う。

 その他、入院患者の対応や手術前後の患者さまのケア、処置や病棟で行う検査・治療の介助、検査室や手術室への送迎を行う。

 

 17時打合せ・申し送り

 日勤スタッフから夜勤スタッフへ患者さまの状態を申し送りをする。

 

 18時、勤務終了

 

 仕事後、裕二が声をかけてきた。

「LINE交換しようよ?」

 元奥さんとは知らぬ、ナンパしてきた。

 裕二は電話番号も教えてくれた。ある復讐を考えていたので丁度良かった。


 夏美は裕二になりすまし、『エンジェル食品』に脅迫メールを送った。《ブラック企業、毒でも入れに行こうかな》

 同社は夏美が派遣されていた会社だ。大岩って高齢の上司から『掃除のやり方が雑』だとか、『風邪で休みやがって、この疫病神』とか罵倒され、酷いときは蹴られたりした。


 数日後、食堂でカップラーメンをすすってると、「涼子ちゃん、大変なんだ。昨日、警察がウチに来てさ?『エンジェル食品』に脅迫メール送ったろって訳の分からないこと言ってきたんだ。何とか無実を証明できたけど、心臓に悪いよ」

 

 裕二は再び悪夢を見た。

 精神病棟から自分を医者だと信じる吉田が脱走した。彼は自分が生まれ育った故郷の小さな町に舞い戻り、町医者になりすます。


 実は吉田には町の住民たちに怨みがあった。さかのぼること30年以上前、吉田の父親はこの町で町医者を開業し、妻と幼い吉田と平穏に暮らしていた。しかし、妻が回復不能の心臓病を患い、次第に容体は悪化、父はそんな妻を助けようと次第に狂気に陥っていった。父は生きた人間の心臓を使って心臓移植の実験を行い、7人の患者を殺害した罪で死刑となったのだった。


 吉田は父の復讐を果たすため、そして父の遺志を受け継ぎ心臓移植を成功させるため、父が遺した薬品と医療器具で住民たちを殺害して心臓移植の実験を重ねていく。


 そんなある日、吉田は心臓を患い手術する必要がある少女、梨花と知り合う。梨花に亡き母の姿を重ね合わせ吉田は彼女に心臓移植の手術をしようと迫る…。

 

 事件は2026年9月、最初に判明した被害者の容体が急変した際、看護師が投与中の点滴袋をベッドに落とし、袋内の輸液が急激に泡立ったことから偶然にヂアミトールの点滴混入が発覚した。さらに調べると2日前に同じ部屋で死亡した別の患者の遺体からも同成分が検出された。ナースステーションに残されていた未使用の点滴袋約50個を調べると、10個ほどの点滴袋でゴム栓部分に封をする保護フィルムに細い針で刺した穴が見つかった。そして、同じフロアで亡くなった患者の数が、事件発覚までのおよそ3か月の間に48人に上ることが明らかになった。警視庁は、何者かが点滴から異物を体内に入れ、被害者を殺害した殺人事件と断定し、警視庁に特別捜査本部を設置。担当者は鈴木哲也だった。

 点滴に混入させる手口から病院内部の者による殺人事件の犯行が疑われたが、捜査は難航した。


 犯行に使われたヂアミトールは、業務上使われるもので、院内各所に置かれており、犯人を特定することは困難を極めた。県警は院内にあるものの鑑定を実施。当時担当していた看護師全員の看護服を調べたところ、被疑者、白鳥涼子しらとりりょうこの服からのみ、ポケット付近からヂアミトールの成分が検出された。他にも、涼子が事件発覚直後の夜勤中、投与する予定のない製剤を手に院内を歩き回る姿が県警の設置した防犯カメラに映っていたことや、被害者の病室に1人で入っていくのを同僚が目撃していて、そのおよそ5分後に容体が急変し死亡していた、といった状況証拠から絞り込んでいった。

  

 涼子こと、夏美は呆気なく逮捕された。

 取調室で初老の刑事に「自分のした罪の重さを分かってください」と言われた。

 夏美は達成感から微笑んでいた。

『榊田クリニック』は破綻するしかなくなったと聞いた。

「人を女だからって馬鹿にしてるからこういうことになるのよ……」

 夕日が小窓から差し込んでいた。

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RAGE&LOVE 鷹山トシキ @1982

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