『鬼道戦手ガムカム』 下


 それから、1ヶ月。


 我が政府は、総辞職した。


 かなり、荒れたけれど、あらま、という間に、マザーコンピューターは、居なくなった。


 政府は、契約違反だと主張したが、相手方も同様に主張し、力関係で、地球側は手を引いたらしい。


 それ以上争っても、勝てない、と判断したみたいだ。


 なかには、地球人類総自決を、主張した人物もいたらしいが、さすがに、排除されたとか。後から聴いた話である。


 様々な制約は、やっと撤廃された。


 しかし、社会は混乱した。


 これは、後遺症なのだ。


 とはいえ、ぼくは、もはや、あまり長くは生きなかったが、最後に宇宙から超次元郵便で、丁寧な感謝状と、勲章 が、届いたのである。


 ヤマシニアナマナヤシニアブラナ星団の、カタナカチシラマナ星の、鬼道戦手ガムカム大使からだった。


 『甘いものは、食べ過ぎないでください。』と、自筆の添え書きがあった。


 ぼくが生涯に得た、たったひとつの、栄誉である。



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『鬼道戦手ガムカム』 やましん(テンパー) @yamashin-2

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