やっちゃいました~!大地の精霊を召喚したら、国が消え

冒険者たちのぽかぽか酒場

第1話 「いでよ、精霊!」異世界で最強魔法を生み出そうとする者たちよ、知れ!本当におそろしいやつは…!

異世界には、消えた国がある。

 その理由が、痛い。

 「魔法力、アップ!魔法力、アップ!」

 国が消える前、その国の魔法研究所では、日夜、きびしい特訓がおこなわれていた。

 最強魔法を生み出そうと、いうのだ。

 「先生!」

 「先生!」

 「先生!どうしたら、最強魔法は生まれるでしょうか?」

 「…君たち?」

 「何です、先生?」

 「古代図書館には、いったかね?」

 「ええ…一応」

 「そこに所蔵されていた魔導書には、何と書かれていた!」

 「…写本なら、今、手元に用意できます」

 「見せてみなさい」

 「はい、先生!」

 「まずは、地の精霊を呼び覚す!」

 「はい」

 「最強クラスの地の精霊を、呼び出そう」

 「はい」

 「それができたら、天の精霊にも働きかけよう!」

 先生と呼ばれるハイクラスの魔導士が、魔方陣を描きはじめた。

 が、「目当ての」精霊は呼び覚ませず。

 弱い精霊は呼び出せるのだが、それでは、最強魔法の生成にはたどり着けそうになし。

 「出てこい、強き精霊…!」

 あせる、先生。

 そこで、生徒の 1人が先生に小さなウソをつく。

 「先生?」

 「何かね!」

 「…俺、最強魔法の生成に必要な力を持つほど強い地の精霊を見たことがあります」

 「そ、そうか」

 先生はすぐ、生徒の言うことを信じてしまう。

 その生徒の実家が、地下世界のはじにあるとを知っていたからだ。

 「君?」

 「何です、先生!」

 「君が見た地の精霊は、どういう存在だったのかね?」

 「…えっと。それはもう、強大な魔法力の持ち主でした」

 「私が呼び出した、精霊以上か?」

 「…すみません」

 「かまわん。そこは、あやまるでない」

 先生、ハッスル。

 魔法力を、どんどん上げていった…!

 「これくらい、魔法力が強い精霊か?」

 「いえ、もっとです」

 「もっともっと、強大なのかね?」

 「はい」

 「そうか!さらに、魔法力を上げよう!」

 そんなやりとりが、何度続いたか。

 先生の魔法力は、どんどん増大し…!

 「ズガーン!」

 国もろとも、大爆発。

 「あれえ~?だれか、呼びましたか?僕を呼び出す魔方陣が書かれていますけど~」

 地中から、ちっこい「地の精霊」がはい出てきた。

 実はこいつが、最強精霊。

 まわりには、もうだれもいない。

 消えた国。

 先生よりも精霊よりも、本当に怖いのは生徒だった。

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