魂
ブンブン丸
第1話
外にも内にも乱暴すぎる……
こんな魂では困るんだ
何だか、疲れてしまった
ただただ、疲れてしまった
聞こえるものも
見えるものも
谷底まで落ちてしまえばよいと
言わんばかりだ
忘れるほどの昔から
輝く欠片を大切に積み上げて来たというのに
貴重な安穏は徐々に侵食され
やがて音もなく崩れ去った
平和を唱えてみても
愛を囁いてみても
何も感じない
心は再び遮断された
また振り出しに戻ってしまった
サイコロは一の目しかないのに
苦しみもがいても
なりふり構わず足掻いても
濁流からは抜け出せなかった
また
ここから積み上げるしかないのか
まるで賽の河原に落ちたようだ
途方も無い時間の果てで
この魂はもう一度
安らぎを取り戻せるのだろうか
魂 ブンブン丸 @bunbun-maru
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます