ゲーム・映画「グランツーリスモ」かっとばせ!

 実はレーシングゲームが好きなオッサンこと、柏沢です。

 完全に下手の横好きですけどね。



 メカが好きなのに、車はそれほど詳しく無いのです。

 でも、運転は好きだし。ハンドルコントローラーを握るとワクワクします。



 初めてのレーシングゲームは……N64の「トップギア オーバードライブ」

 ガツガツしたロックの楽曲をBGMに爆走するゲームでした。

 クラッシュやコースアウト、コースのギミックや賑やかな景観を今でも思い出します。


 それから、誰もが通る「マリオカート」

 レインボーロードには苦しめられましたね……!


 そこからゲームセンターのアーケードゲームにハマり、気付けばラリー系ばっか遊んでます。

 一時期は「湾岸ミッドナイト」や「頭文字D」にぞっこんだった時もありました。




 ゲームなんかやってても、実物に乗ってるプロには叶わない……

 所詮、ゲーム。それをブチ壊した事例が本当にあるんです。


 この映画は実話を元にした内容。

 おまけに、ゲームのグランツーリスモはコンシューマで遊べるレーシング・シミュレーター。設定も色々弄れるし、難易度も下げられる。


 実はゲームというのはガワだけで、けっこうなガチのシミュレーターなんですよ。

 こういうのは、実はけっこうたくさんありまして。


 全世界ラリー選手権(WRC)は公式でゲーム(シミュレーター)作ってますし、本格的なレーシング・シミュレーターの「iRacing」なんかもあるんです。

 レーシングゲームはインディーズでもいくつものタイトルが発表されてますし、今でも新作が絶えません。


 突っ走る悦び、追い抜くスリル、レースは今も昔も人を魅了して止まないコンテンツです。

 もちろん、ゲームだけではありません。


 ご存じの通り、マンガやアニメで「レース」を題材にした作品はたくさんあります。

 ですから、今更「レースの面白さ」を語るまでもないでしょう。




 モータースポーツに詳しいとは言えませんが、レースの世界は厳しいだけでなく、挑戦するのでさえ困難な場所です。

 プロドライバーになろうとするのは、家族がレーサーだったりでもしないと実現しないんですよね。政治家かっつーの……


 もちろん、モータースポーツはとにかく金。資金を湯水のように溶かすものなんですよね。

 車を運転しなかったり、車に興味の無い人はわからないかもしれませんが……タイヤというものは消耗品なんです。それが公道ではなく、サーキットコースでウン百キロで爆走してゴリッゴリにGが掛かるくらいの速度でカーブを曲がったりするわけなんです。


 あと、サーキットにはタイヤのゴムが千切れたものが転がってるというのも有名ですよね。

 それくらい、レースにおいてはタイヤは消耗品です。



 一周走ったタイヤでも大丈夫でしょ?

 そんなわけないんですよ……タイヤは常に新品、グリップが落ちたら交換。一般車みたいにギリギリまで使うなんてことはありえません。



 そんな世界に夢1つで乗り込んでいく。

 映画「グランツーリスモ」は無謀な挑戦を描いた作品です。


 たかがゲームと人は言います。

 でも、モニターの向こうの人や自分との戦いであることは変わりません。


 実際のレースでの練習走行は先ほどのタイヤ交換や燃料の制約がありますが、バーチャルの中でならいくらでも走ることができるのです。

 そうして、レーサーの何倍もの走行時間を体験したがモータースポーツに殴り込む……感じませんか? ロマンを――




 僕もレーシングゲームを始め、色んなゲームを遊んでいます。

 特にフライトシムが好きでした。(コンシューマのものですけど)


 ゲーム、画面の向こうであっても……相手の息遣いを感じることがあるんですよね。

 嘘だ、と思う人もいるかもしれません。

 でも、続けること、極めること、そういうのはそのものなんです。


 同じゲーム、同じコース、同じ車両。

 それを100時間、1000時間とやり続けられますか?


 誰にでもできないからこそ、それは『クリエイティブ』と呼べるものになるのではないか――と、この映画では思い知らされます。

 

 

 

 主人公は子供の時にレーサーに憧れ、レーシングゲームに没頭。

 それはレーサーになりたかった夢の影を追うだけ、そのようにも見えますが……狂気的、熱狂的なプレイングは、普通ではありません。

 映像的にはそこまでおかしくは見えませんが、セリフの端々やゲーム画面に出ている情報からは凄まじい内容が語られてたりします。



 様々な思惑が蠢く「GTアカデミー」

 元レーサーだったチーフとの関係やそのやりとりがグッときます。


 夢を追う者、夢破れし者、夢に潰される者――

 様々な登場人物の想いが交錯するレースで、主人公は結果を残せるのか。



 圧巻のカースタントで、マジでかっこいいレースが見られます。

 小難しい駆け引きやマシンのことなんかわからなくても大丈夫。大迫力のCG表現で度肝を抜かれるのは間違いなし!





 あとは……音楽の力を再確認できますね。


 楽曲には凄い力があります。

 文章や映像だけが『物語』を伝える方法じゃありません。

 音楽は感情を巧みにコントロールして、気持ちを盛り上げてくれます。


 『グランツーリスモ』では単純にレースだけの話に留まらず、楽曲の力で窮地を脱したりもするんです。

 これが本当に、チーフとの関係性が感じられて好きなんですよ。


 僕も執筆用のプレイリストを作っていて、シーンに合わせて流す楽曲を決めています。

 感情をシーンに合わせて、登場人物にシンクロする――なんて、創作論っぽい話になってしまいました……



 単にレース好きな人だけでなく、夢を追う人やクリエイターを志している人にも見て貰いたい映画ですね。

 きっとを貰えると思いますよ。



 速く走るには、車体を路面に押さえつけるような空力作用を使います。

 ダウンフォースというヤツですね。

 

 何かを成そうと突っ走る人は何かと苦労しているかもしれません。

 それはきっと、何かの反作用だったりするのかも……と思うことで、前向きになりましょう。



 さあ、アクセルを奥までしっかり踏み抜いて、ウオンウオンと悲鳴を上げながら走りましょう。

 完走か、クラッシュか、行く先は走らなければわからない。


 でも、その過酷な旅路は――いつでも辞められる。

 だからこそ、辛くても続けていきたいものです。

 


 

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インプット健忘禄 ~好きな物だけ~ 柏沢蒼海 @bluesphere

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