仲直り【side美唯菜】
私はいつも通り学校だ。
お昼休みになり帰宅準備途中――――
「あの…!!ごめんなさい」
「えっ?」
謝りに来た女子たち
「えっと…この前心優くんと話して」
「お兄ちゃんと!?」
美唯菜は驚いた。
「それで気づいたの…わたしたちが悪いって」
「あの…。えっと…申し訳ないんだけど」
女子たちがビクッとして震えてる
「何の話してるのか分かんない」
あたし余計なことは忘れるの。あんま記憶にないんだけど余計な苦しみは味わいたくない。
「まあでもいいよ。わざわざ謝りに来てくれてありがと」
今日は用があり早く帰ることになってる。。いわゆる早退だ。
「ごめんね!邪魔しちゃって」
私を見て気まずそうにしてる
「ほら、はやく」
うながされて美唯菜もきょとんとした
「その…。今度空きがあったらうちにこない?」
「え…。」
もちろん美唯菜は驚いた
「美唯菜ちゃんたちの家にはかなわないし広くもないけど」
美唯菜は目を丸くしながらも笑った
「ありがと!うちもごめんね!」
「な…なんで何もしてないあんたが謝るの!!」
「私の態度悪かったなって。家のことは家系だから変えられないけどあたしはあの家好きだからさ」
笑うと女子3人は目を丸くする。
「私は家系とか噂とか関係ない。そのままの君と友達になりたい」
「なっ…。なんであたしなんかと」
「なんかっていわない」
美唯菜は喋ろうとしたところで
「おい!美唯菜はなにしてんだ?いくぞ!」
心優に呼ばれてしまった
「ごめん!もうあんま時間ないや!!また明日ね」
時間を見てやばいと気が付いたのか猛ダッシュでかけていく。
「こら!廊下を走らない!」
ちょうど向かいから歩いてきた教師に叱られてしまった
「てへっ、先生ごめんなさい」
「お兄ちゃんごめんね!遅くなって」
「あいつと話してたんだよな?またなにか悪口言われてねえか」
「ううん、大丈夫!」
お兄ちゃんがほっとした表情を見せるから美唯菜は首を傾げて?がうかんだ。
「準備あるからいくぞ」
「うんっ!!」
美唯菜は笑ったところでふいに思った
「お兄ちゃんはいつも無理してない?」
「は?してねぇぞ」
「してないぞ?美唯菜こそどうしたんだ?」
意味わかんないというような顔される
「お兄ちゃんたち最近様子がおかしい。隠し事してる気がする。三つ子だから分かる。一番見てきてるしなんかを感じる。」
「「………」」
2人して黙ってしまい沈黙が流れる
「まあ詮索してほしくないみたいだから、これ以上は無理して聞かないけど」
「ああ、美唯菜のためだからな。」
「うちの家系は敵はたくさんいる、いつ何があってもおかしくないからな。」
そういって歩きはじめる2人。
美唯菜はその場で突っ立ってる。
「そうだよね、何があってもおかしくない。あたしたちが産まれてから敵は増えたってママが言ってた。危険承知の上であたしたちは産まれた」
「おい!なに突っ立ってんだよ、いくぞ」
「……いつかそう言って離れていきそうなんだよね、あたしの兄なのに」
「なんか言ったか?」
「ううん。大切な物は手放さないように、しっかりそばにみておかないとって」
「は?なんかなくしたのか」
心優が心配そうに妹の美唯菜を見る。
「ううん、まだこれからだよ」
美唯菜は大丈夫だというように首を振った
「意味わからん、とにかく遅れるぞ」
意味が分からないと心優は思いながらも走るがまあいいかと思った。
「うん、お兄ちゃんのために頑張る」
美唯菜は決心した
三つ子たちの日常 チルカワ桜那(ちるかわさくな) @chilkawasakuna
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