バンド音楽を中心に物語が展開される群像劇的作品。
そのバンドの中心メンバーである女性主人公は、子どもを連れて帰国した。しかし主人公を空港に迎えに来た妹は仰天する。主人公はあまりに痩せ、まるで男性のようにも見えたからだ。そのためか、主人公がちゃんと子育てできているのか心配になる。日本での公園デビューも、母親たちから距離をとられ、優しく接してくれたのは男の子の父親だけだった。その父親とは仲良くなれた。
そんな中、主人公は森に深い興味を持ち、大学進学を夢見るようになる。ある程度時間を要したものの、主人公は大学進学を果たし、大学でも友人ができた。
ただ、主人公の生活は、順風満帆とはいかなかった。実家での実母との確執。双子の一方が障害を持って生まれたというバンド仲間の話し。後輩バンドとの人間関係。そして大人だからこそつきまとう性的な関係。
それでも主人公たちが前を向けるのは、何度も意見をぶつけ合いながら本気で音楽と向き合って来たからだ。
まるで、主人公やそれを取り巻く人々の人生が、音楽を鳴らしているように感じる作品です。これから彼女たちがどのような道を歩み、どこにたどり着くのかが楽しみです。
一話一話が短く、毎日更新されて来たという、作者様の思い入れが伝わって来る作品です。ただ、序盤の文章が箇条書き的になってしまい、なかなか感情移入しにくい部分がありました。しかし回を重ねるごとにその点も解消されています。
是非、御一読下さい。
普段音楽は聞くし、なんなら歌だって歌う🎶
でも、普通は知らない。
素晴らしい名曲ができあがっていくまでの道のりや、その裏側で繰り広げられる努力がいかほどなのかを。
情熱を捧げる熱量。
すべては内に秘めた激情から。
気づきを教えてもらえた作品です!
そしてこれからのWeb小説の在り方、方向性の可能性(←日本おかしい?)も知れた作品です!
小説に挿し絵が当たり前になりつつあるWeb小説。
だったら挿入曲も盛り付けられるWeb小説。ネット・デジタルの強みだと思います!
(Xなどで活動しているインディーズアーティストとも繋げれます!💗)
このレビューが皆さんに届き、カクヨム運営サイド様にも届きますように!✨
音楽は耳で聞く物。小説は目で読む物。
しかしこの作品は目で見る音楽である。
バンドというのは一つの社会であり簡単に音楽だけ奏でるわけにはいかない。
ある音楽家はこの業界で好きな事が出来るのは全体の2%だと話していた。なのでバンドで好きな事だけやりないのなら
まず売れてもうレコード会社やプロモーターからの援助が不必要になってからである。そこにはドラマがある。しかしバンドを演る者には根底に音楽への愛と情熱が必ずある。ある者は去っていく。伝説的なロッカーは時に死をもって自分たちの音楽への情熱を残していった。バンドを演るというものがどういうものなのか?これからも目で見る音楽を奏でてくれる作品であろう!