思い出の中で光るものを見つけた主人公が「まだ生きよう」と思う流れに、きみとのコーヒーであるのが、とても心に来た。死者のことは声から忘れていくというが、香りはどうなのだろう。
すごく短く、さらりと読めるけど、味わい深いショート。ショートというか、詩、なのかな。コーヒーとともに、「あなた」を想う一時。言葉は短いけれど、リズム良く、不足はなく、人生の重みと時間を感じさせます。香り豊かなコーヒーが、苦みと甘みを感じさせるように……。オススメですよ。ぜひ、ご一読を!