主人公の気持ちになる、熱い主人公がロボットに乗って戦う話

  • ★★★ Excellent!!!

〜19章と最終章の最新話まで読み終わりました!

この物語は少年少女が攻撃してくる人を倒さなければ生きられないような世界で、その生態はあまりわかっていない乗り物に乗って最前線で死と隣り合わせになりながら、人の命とは、生きるとは何かを考えさせられる物語です。

主人公はどこにでもいるような、でもどこにもいない、唯一無二の少年。

彼は人が人を殺し合うこととは、生きるとは何かを問い続け、自分の弱い心に屈しながらも何度も何度も立ち上がり、時には彼に襲ってくる問題から逃げたりする人間らしい感情表現が素晴らしいと感じました。

この物語の真髄は自分が主人公のように戦争というものに巻き込まれた人のような感覚をもつことだと思います。

もし家族を失ったら?
もし愛する人を失ったら?

主人公を取り巻く多数の人物たちの誰かに自分の姿をみるのではないでしょうか。

最初の感想で「とにかく熱い!死ぬかもしれないのに、傷つくし、痛いかもしれないのに、守りたいもののために戦うことを決意する主人公にひかれてます」と書きましたが、最終章まで読んで、これは自分であって自分ではない乗り物を通して描かれたロボットファンタジー、激熱人間ドラマです。

長いように思えるかもしれないですが、この世界をよくコンパクトにまとめ上げたと思います。19章まで読んだからこそのこみ上げてくる感情がありますね。

半端ない想像力で描かれたキャラたちについても言いたいことは山程あるのですが、感想はこの辺にしておきます。
どのキャラも造形が豊かで浮かんできます。

最終章の最後、どういう結末であっても物語の主人公たちが出した結論を見届けるつもりで続きを楽しみにしています!

そしてタイトルの「ヴェンデッタ・ゼロ」の意味を読んで確かめてみてください!

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