元ネタの解説

この話は十九世紀末頃に書かれたとされるスウェーデンの民話Bergatrollets frieri(山のトロールの求婚)を原典とした民謡Herr Mannelig(マンネリグ卿)を基にして書いた話です。

 作中の青年ことマンネリグ様は、スウェーデン王グスタフ一世の三男のエステルイェートランド公マグヌスという実在の人物をモデルにしています。

 原曲ではエステルイェートランド公マグヌスをモデルにした人物に、森に住む邪悪な化け物のトロールの娘が贈り物を持って求婚し、キリスト教徒ではないことを理由に拒絶されるという歌です。

 原曲でトロールとして扱われている娘は、一説には非キリスト教徒の娘だったと言われており、求婚を拒絶されて泣いているのは、キリスト教徒と結婚出来れば、改宗することができたかもしれない、と嘆いていると解釈されることもあります。

 また高潔なキリスト教徒として物質的な利益に抗い、背教を拒む戒めのような意味も含んでいます。

 現在ではフォーク系のミュージシャンや中世をモチーフにしたロックバンドなど、様々な形でカバーやアレンジがされ、演奏されています。

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ᚷ ギューフ エドゥアルト・フォン・ロイエンタール @Eduard_von_Reuental

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