第2話 ダンジョン配信始めます


はい、彰人に機材を見てもらい一週間、ようやく初配信ができるようになりました。


彰人にチャンネルを作ってもらい配信などの手順も教えてもらった。ゴープロの使い方も教えてもらった。色々教えてもらった。あいつ様々である。


「トゥイッターでも告知してと、よし配信始めよう」


では初配信を開始しよう!


「どうも~こんにちは〜ダンジョン極めるために高校中退した系配信者のヒガシでーす」


名前は彰人の助言により本名は避けろとの事なのでアズマ→ヒガシという安直な物にした。あれ?半分本名じゃね?


「今日はですね、タイトルにもある通り深淵ダンジョンに潜っていこうと思います!」


そう誰もいない所に話しかけながらスマホを見ていると視聴者数が3ほどついた。


『クソガキ乙』

『どうせ背景は編集かなんかだろ?』

『こんな時間にダンジョン潜らず学校行けよ』


無慈悲な言葉である。まぁネット民ってこんなもんだよね。知ってた!

傷ついてなんかいないんだから!

俺の心は鋼なんだ!アイアンハートなんだから!


そう思っていると視聴者がすぐに0になった。なんだよ!そんなに信用出来ないのか!そりゃそうだ!俺だってこんなやつが高校中退してダンジョン配信してたら信用出来ねぇよ!


まぁこういうのは誰もいなくても喋り続けろとか言うし?傷つきながらも喋り続けるのか配信者である。


「いやー視聴者さんいなくなったけど進んで行こうと思いまーす」


そうやって話しながら進んでいくと彰人から連絡が入る。

『特段強いやつ倒して映像に納めろ、俺が広める』


そう、彰人は超がつくインフルエンサーである。あいつが広めた情報は一瞬で広まりネット民で話題になる。

あいつを頼った一つの理由である。


…ずるいって?交友関係使うだけ使ってるだけだろ!あいつも得してる問題ない問題ない。


「おっ、特段強いやつ出てきたな。ブラッディボアっすね!突進されたら普通の人間10人くらいしか死ぬやつ!」


一般人からしたら笑い事ではない強さではあるが俺からしたら雑魚である。


「こいつイノシシらしく真っ直ぐにしか突っ込んでこないんで横に刃を当てれば…」


相手のスピードと俺の力で自動で斬れるってわけよ。なんでそんな簡単に倒せるのに強いのかって?

魔法無効のくせに物理耐性も高くそこらの武器じゃクッキーのようにぶっ壊れるのである。


まぁ俺の武器はそんじょそこらの雑魚武器じゃないんでね。簡単にぶっ壊れることはないということだ。


「では、このイノシシをどんどん討伐していこうと思いまーす」


5分後には死んだイノシシの死体と血の池が周りにできていましたとさ。

返り血はしたくないからできるだけ一瞬で殺したけど。


『こんな感じで大丈夫そ?』


『オーケー、俺が急いで編集してネットにバラ撒くから適当に配信してろ』


『おけー』


「それじゃあどんどん先に進んで行こうと思います!いやー何のモンスターが出てくるか楽しみですね〜」


嘘である。この先で何が出てくるかなどすべて知っているのである。何故なら魔力感知というスキルを使いサーチしまくっているからである。これもズルである。


「なんか向こうに人がいますね。行ってみましょうか」




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高校辞めました、理由は本気でダンジョン配信者を極めようと思ったからです 熊の手 @kuma_2028

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