隠し事 〜1人がんばる期間~

幸せ色に♪ 🌈

隠し事 〜1人がんばる期間~

君、俺に隠し事してない?


どうかな。

なにかあった?


声に出して話せると、きっと楽になる。

べつに、俺じゃなくても、他の気を許せる人にでも

もちろんいいんだけど。

まだ、うちに秘めてるつもり?


俺、君の力になれない?


もう少し1人でがんばりたいのか。

じゃあ、期間決めてもいいかな。

君の様子をみてると、明日までにしたいと思うんだけど、どうかなぁ。


自分のお部屋の鍵はかけないこと、

あと、1人では外出しないこと。

この2つをお約束してくれるなら、「1人がんばる期間」をあげる。


1人でがんばる期間って決めたとしても、

途中で話したくなったり、かまってほしくなったりしたら、俺のところにおいで。

すぐに抱きしめてあげるよ。

勘違いしてほしくないのは、見放したわけではないということ。

俺はいつでも君の味方、君を信じてる。


隠し事をしていること自体を隠したかったの?

そうだったんだ。

でもね、1人で抱え込むとよくないのはわかる?


君の言う通り、自分の中で答えをだすというのは間違いではない。

調子がいいときはいいんだよ、もちろん。

でも、今の君の状態では、それはきついんじゃないかな。

なにせ、最近はちゃんと睡眠がとれていないし、食欲もないから、

思考回路がストップしているようにみえる。

絞りだしているんだろうけど、それだとなかなか良い方向には進まない。

そういうときには、プライドが邪魔するかもしれないけど、勇気を出して、

周りの人の意見も聞いてみる、SOSをだしてみるということも大事だと思うな。


どうする?

1人でがんばる期間欲しい?

今回は、明日までにさせてもらうけどね。


欲しいんだね、わかった。

ゆったり自分のペースでね。



すぐに、俺から離れて、自分の部屋に行っちゃった。



今まで、ずっと強気でいた君が、

あれ? 泣いてる?


どうした? お話聞こうか?

つらいね。

苦しいね。

しんどいね。

実際に、1人になってみると、怖いのもあるのかな?


おっと、ごめん。

今、君は「1人がんばる期間」だったね。



大好きすぎて、困っている君をみると

ついつい手を差し伸べたくなっちゃう。

でも、ぐっと我慢。

君の明るい笑顔を思い浮かべて、

そっと、見守っているね。


大丈夫、大丈夫。

きっと、君ならうまくいく。

きっと、乗り越えられる。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

隠し事 〜1人がんばる期間~ 幸せ色に♪ 🌈 @shiawaseiro

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ