あとがき

 祝・完結!!!


 いやぁ、長かった! 長かったよ(毎回あとがきでこれ言ってる気がするけど)!


 振り返ること、一話を投稿したのが九月。おおよそ五か月、いや、半年くらいですか。いくら何でも時間かけ過ぎですね。反省。


 というのもまあ、公募用の原稿作ってたり、並行して連載作更新させてたりっていうのが主な原因ではありますが、ここに来て連載させてた他作品も完結させられまして、更新ペースも微妙に上がった気がします。よかった。


 本作を描いたきっかけとしましては、『傷付いたヒロインを助けたい』という私自身の思いから始まりまして、それをある程度の形とさせたのがこの作品になります。


 漫画とかでもそうですけど、強い主人公がヒロインを助けたりするの、グッときますよね? きませんか?


 悲劇のヒロインを助ける。


 それ自体は昔からよくある物語の形だと思うのですが、私の場合、こういったテイストの物語を作りたいと思うようになったのは、とあるアニメにすごく影響を受けたからなんです。


 それが、2007年放送、世界名作劇場の一つでもある『レミゼラブル 少女コゼット』でして。


 原作はヴィクトルユゴー作。19世紀辺りに執筆された小説になります。


 その中では、主人公が幼い女の子であるコゼットではなく、脱獄囚のジャンバルジャンというおじさんなんですが、世界名作劇場のアニメ化に際して、主人公をコゼットという少女に置き換えて物語が進行していきます。


 しかしね、それがね、もうね、ほんっとに可哀想……。


 コゼットは元々、美人で優しい母、ファンティーヌに4歳辺りまで愛されて育っていたのですが、生活するうえでファンティーヌが働かなければならないのもこれまた事実。


 働いている間、コゼットを見ることのできない彼女は、仕方なしにとある宿屋へ娘を預ける選択をするんです。


 けれど、それが大悪手でして……。


 そこの宿屋夫婦は欲深く、かなりのイジワルでして、預かった幼いコゼットをいいように利用し、朝から晩までボロ服を着させて働かせ、満足に食事もしっかり与えない。


 そんな中でも、コゼットは辛い仕打ちに耐えながら、いつか街で働いているお母さんが迎えに来てくれる、と信じ続けます。その思いをよりどころにしながら。


 ファンティーヌも早くお金を貯めて、またコゼットと一緒に生活したいと願い続けていたのですが、毎月要求される宿屋夫婦のコゼット養育費が徐々に不当に膨れ上がることに頭を悩ませます。


 それでも、娘が大きくなっていくのには必要なお金。仕方ない。と割り切り、働くのですが……。


 まあ、これも最悪ですよ。


 働いていた工場で、娘がいるのを隠してるだの何だのバラされ、解雇。


 働き口の無くなったファンティーヌですが、宿屋からの要求金額は日に日に上がって行く。


 困り果てた彼女は、次第に自分の周り物を売り、美しいブロンドの髪の毛さえも売り、娼婦に身を落とし、心と体を衰弱させながらもお金を必死にかき集めます。すべては、愛する娘であるコゼットのために。


 ですが、そんな生活も長くは続くはずもなく。


 ファンティーヌは、結局衰弱死し、身寄りのない者たちを埋葬している集合墓地へ埋められてしまいます。


 色々あった後、コゼットは母の死を知り、結局いい男性と結婚して幸せを掴むのですが、このお母さんであるファンティーヌが可哀想で可哀想で……(涙)


 娘が幸せになれたのを天国で見守ってくれていれば、彼女も報われたのかもしれませんが、それにしても生前の段階でもっと報われることがあってもよかったはず。


 こういったヒロイン……という言い方もおかしいかもしれないですが、ファンティーヌのようなキャラクターを少しでも幸せにさせてあげたい。そういう思いが私の根底にはあります。


 ですので、今後もこういったテイストの作品は量産していくかと。


 よろしければ、ぜひとも読んで行ってください。よろしくお願いします。


 ではでは、長くなりましたがこの辺りで。


 次作でもお会いできることを願っております。


 せせら木でした。

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10年越しに再会した天使がいじめられて自殺寸前だったので助ける話 せせら木 @seseragi0920

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