男子プリキュア・誕生から半年!

kayako

彼は推しです。誰が何と言おうと推しです。

 

 1.はじめに


 以前自分はこんなエッセイを書きましたが


 新プリキュアに思う~男子というだけで何故「悲報」!?~

 https://kakuyomu.jp/works/16817330652874478057

 

 自分は女児の頃にスーパー戦隊女子をどう見ていたか~戦隊の思い出から男子プリキュアの行く末を予測する!?~

 https://kakuyomu.jp/works/16817330653400795198

 


 キュアウィングこと夕凪ツバサ君。

 登場から約半年が経過しましたが、なかなかの人気なようで何よりです。

 「人間でもあり可愛い鳥でもあるプニバード族の男の子」という設定も色々意見はあるものの、なかなか良いところを攻めてきたのではないかなと。

 自分も彼目当てに、ほぼ十数年ぶりにプリキュア見てますw


 変身シーンはこれ以上を望めないレベルで素晴らしかったですし。

 バトル時に毎回思いっきり健康的な太ももを曝してくれるのもありがた(ry


 変身前の姿、最初にネタバレ画像か何かで見た時は、うんと正直に言わせていただくと

「エェ……?(;´Д`)」だったのですが、実際を見ると非常に可愛らしい。

 ちょっと気弱な優等生っぽい姿がまた、変身後とのギャップがあって良いです。正直変身後の方が好みですがそれでも(ry

 メカクレを真似するお子さまがいないかだけちょっと気になる。鬼太郎という素晴らしい例があるし問題ないか。



 そして、プリキュアとその周辺事情を改めて知るにつれ、新たに分かることも多くなってきました。

 具体的には決算短信のおおよその見方とか、グッズや玩具の販売タイミングとか。大人ってヤダなw

 さらに、ニチアサだけではないプリキュア20周年の展開やら色々と……


 そのあたりをちょっと書いていきたいと思います!




2.初登場の男子プリキュア。直近の決算短信(第一四半期)から評価するのはまだ早い!?


 まず一つ言えるのは、現在のプリキュアを巡る事情は決して楽観的なものではないということでしょう。

 ご存じの通りプリキュアは、女児向けおもちゃ市場によって支えられている作品。

 しかしコロナ禍や少子化、去年は東映アニメーションへのサイバー攻撃事件などもあり、その影響からか売上は減少傾向です。

 最新(2023/8/8発表)のバンダイの決算短信によると、現在放映中の「ひろがるスカイ!プリキュア」こと「ひろプリ」の売上は去年とほぼ同じ。第一四半期(4~6月)の売上だけを見ると、去年同時期からわずかながら下がっているという。


 これを受けて、特に男子プリキュアアンチの方々がおおいに浮かれ……もとい、騒いでいる模様。

 東映アニメーションの決算短信は結構V字回復していたようだったから、バンダイの方で横ばいだったのは意外でした。


 しかし「ひろプリ」の作品展開、及び商品展開からよくよく考えると、これも致し方ないのかなと思います。


 まず「ひろプリ」は、男子プリキュアを筆頭に今までのプリキュアの王道を覆すような展開を色々とやっています。

 主人公がピンクではなく、青キュアだったり。

 悪役が悪役同士で対立したり言い争ったりなどの、いわゆる「悪役会議」シーンを極力減らしてプリキュアたちの出番を増やしたり。

 男子プリキュアだけでなく成人プリキュアを登場させたり。


 それに伴ってか、商品展開も色々と謎なものが多かったです。

 第一四半期の開始月にあたる4月にひろプリで何があったかといえば、キュアウィング誕生。

 4月上旬。飛ぶことを夢見る飛べない鳥であり、夢をかなえるために人間界で勉強する12歳の男の子として、ツバサ君は登場。

 アンダーグ帝国から狙われるスカイランド王女=エルちゃんのナイトとして彼女を守ることを決意し、天高く羽ばたくプリキュア・キュアウィングとして覚醒するに至るそのドラマは、多くの視聴者の熱狂と感動を呼びました。


 同時に商品展開がなされるかと思われましたが――

 彼の最大の売り出し時であろうこの時、何故かキュアウィングの変身グッズや玩具は発売されず。

 辛うじて発売されたウィング関連の商品は、鳥形態のぬいぐるみのみ。


 さらに言うと、登場直後の彼は専用武器もなく、体当たりの必殺技「ウィングアタック」で戦うしかなかった。

 殆どの場合、最終的にとどめを刺すのはスカイとプリズムの二人に頼るしかなく、ウィングはいわゆるかませ役にされることも多かったです。本来なら販促時期……だよな?


 その典型例が5月中旬のスカイランド編。

 王国を守るべく単独で出撃したウィングは、敵に一撃でやられてしまうという。しかもやられシーンそのものは大幅カットされたという。

 やられる!?というところまで描かれて肝心のその瞬間は描かれず、しばらくしたら変身解除後のボロボロ姿で出てくるという……

 あくまで個人的意見ですが、正直、最悪とは言わないまでもかなり不満の残る描かれ方でした。

 そこ描かずして何が男プリキュア(ry


 さらにその後も、敵に顔を殴られ一撃で気絶。王と王妃を呪いにかけられ、エルちゃんをさらわれかけてしまうという惨状。

 大人目線から見れば、後々の成長エピソードに繋げる為かな?とは思えますが、これを見た子供はどう思ったのか。

 エルちゃんのナイトっていつも言ってるよね?と思う子もいたのでは……



 ボロボロの状態でさらに殴られるというシチュは、特殊性癖もちならある程度盛り上がる展開かも知れませんが、自分としてはウィングやられ&変身解除シーンの方が断然見たかっ(ry

 ハトプリならやってた! あの情け容赦ないハトブリなら絶対やってくれただろコレ!!!



 なぁ東映さん……スーパー×ックリマンで貴方がたは毎回主人公の男の子たちをボコボコにしてたじゃないスか……毎回鎧砕けて変身解除されてたじゃないスか……

 展開も鬼滅以上にマジ容赦なかったじゃないスか……闇落ちしたヒロインに思いっきり主人公がフルボッコにされたりとかあったじゃないスか……しかもプリキュアと同時間帯のニチアサで……

 男子プリキュアというならば、その片鱗がちょっとでも見られるかと思ったのに( ノД`)



 それはともかく、やっとのことでウィングの変身グッズが発売されたのが、キュアバタフライ登場と同時。

 6月10日、つまり初登場から2か月後です。

 そして、ウィングとバタフライの合体技が披露され、その技用の玩具が発売されたのもそれと同時期、6月中旬。


 ようやく来たウィング&バタフライの販促期間による売上は、第一四半期(4~6月)の決算短信に計上されるか否か、ギリギリのあたり。

 単純に発売日から6月末までを集計期間と考えると、せいぜい2週間ちょっとしかない。販促期間まだ全然終わってないだろ!

 決算短信の読み方を最近までろくに知らなかったし今もよく分かってないレベルですが、第一四半期の売上だけを見て「ウィング微妙だった」は早計に過ぎるのではと個人的には思います。

 むしろ2か月以上も、鳥ぬいだけで去年と同レベルまでよく戦ったと言えるんじゃないか。

 6月10日のウィング&バタフライ関連商品発売まで、第一四半期で新発売になったひろプリの玩具ってマジで鳥ぬいしかないんだよバンダイのプリキュアサイト見る限り……( ノД`)


 去年の4月~6月10日までのラインナップはもうちょっとあるじゃないか! 同時期のひろプリはガチのマジで鳥ぬいしかない!! さらに言うなら、4月以降の売上に大きく影響するであろう3月発売の新商品が何にもない!! むしろ何故これで去年と同レベルまで戦えたんだ!!?


 いや去年は去年で、サイバー攻撃という大アクシデントがあって1か月以上の放送中断があり、販売スケジュールも……というのも分かるんですが。

 この新商品のなさはそれと同レベルのヤバさでは。


 これに関しては、決算や商品展開に詳しい有識者の方々の見解をもう少し知りたいところ。

 アニメで玩具発売スケジュールとか決算短信とかそこまで真面目に調べたことも考えたこともないし、自分が全く見当はずれのことを書いている可能性もある。

 実際、6月中旬以降に発売された商品の売上って第一四半期決算にどう計上されてくるのか……ド素人には分からん!!


 要は初の男子プリキュアということで、バンダイとしては人気が出るか否か判断できず、恐らく人気的には盤石であろうキュアバタフライと同時発売ということになったのでしょう。

 そして未だにウィングの着せ替えグッズは出ておらず、とあるツイッターの投稿によりそれが世間に知れ渡ることとなり、8/22になって結構な炎上状態に。

(※これを受けてか、翌日の8/23にプリキュアおもちゃウェブ公式ツイッターより、プレミアムバンダイからめでたくキュアウィングのプリチューム販売が決定しました)


 なのに何故かウィングのリップとネイルは普通に出てるという。

 ぬいぐるみは3種(鳥・人間・プリキュア形態)出るのに人形(プリキュアスタイル)は出ないという。恐らく男子ゆえ、服や人形の形状を変更する必要があるからというのが主な理由と推測されますが……うーん。



 実際、キュアウィングの版権グッズをプリストことプリティストアなどで登場直後から出していた東映アニメーションは、第一四半期のプリキュア関連売上がかなり好調だった模様。5月のウィングお誕生日グッズは結構な人気だったようで……

 ということは、普通に玩具も売っていれば相当売れていたのではとも考えられるし、玩具は買わないけどグッズは買う層(いわゆる元女児たち)に人気が出ているとも考えられる。勿論20周年効果もあるとは思うけども。

 というかツバサ君の水兵服はマジでヤバイ。アレはヤバイ。





 3.ひろプリ、前半のストーリー展開は?



 そして、ここからが肝心なのですが。

「ひろプリ」前半、特に4~6月のストーリー展開ですが……

 正直、面白かったかというと若干微妙だったかも知れません。


 ツバサ君、そしてキュアウィング登場、さらにそれに連なるエピソードは確かに燃えたし萌えた。

 スカイランドでの戦いもかなり壮絶で、バッタモンダーVS怒りのキュアスカイのシーンはぞくりとさせられました。

 しかしそれ以外だと、何となく物足りなかったり、「ん?」と思う部分が多かったです。

 今後の展開に期待をこめて、敢えてそんな部分を列挙してみると。



 ・プリキュア以外の、特に市井の人々の印象が薄い


「ひろプリ」ではスカイランドのプリンセス・エルを守るため、プリキュアが全員一つ屋根の下で生活している。

 そのせいか常時一か所に固まっている印象が強く、プリキュア同士の絆は深まっても、それ以外の人々との交流がかなり薄い。一緒に住んでいるエルちゃんとヨヨさんとのエピソードしかない。

 特に学校のシーンとなると、ソラ(キュアスカイ)とましろ(キュアプリズム)しかピックアップされていない感じがしました。他にも名有りのクラスメイトがいるのに。

 リレーのエピソードとかもありましたが、ソラとましろ以外誰も走っていない印象が( ノД`)

 ツバサくんだって本来なら学校にいくべき年齢のはずですが、異世界出身&秀才設定のせいかそこには言及されず。

 学校に行ってうっかり鳥に戻りそうになったり、男の子の友達が出来るエピソードとか期待してるんですが。


 あと、モブの人々が敵に苦しめられる描写もやけに少ない気がする。

 敵の攻撃で逃げまどう人々、という描写があまりない。勿論全くないわけではないけど、ほんの少ししかない。


「ひろプリ」はテーマが「ヒーロー」なのだから、多くの人々の悩み苦しみを理解し、救うシーンを描いてこそではないでしょうか。

 救うべき人々をきちんと描いてこそ、ヒーローも輝くはず。

 そういうエピソードもないわけではないのですが、お悩み中のゲストキャラを1エピソードに一人出して終わりという印象がかなり強い。

 ましろが海外出張中の両親を迎えに行くエピソードで、ピックアップされたのがゲストキャラの幼女一人だけで、両親の登場がほんのわずかで終わりその回ですぐ帰っちゃったのは正直ビックリだった。

 せめてその次の回で、ましろと両親の色々を描くとかないのか……



 後半のエピソードでそこらへんが改善されるといいなと思います。



 ・「子供向けなら仕方ないのか?」と感じるシーンが多い&悪役が子供騙し


「これは女児向けだ、女児向けアニメなんだ……自分は敢えて女児向けアニメを視聴してるダメ大人だダメダメだぁ(;´Д`)」

 と脳に刷り込み自分を卑下して視聴しないと、正直耐えられないシーンが結構あります。

 特に敵がらみのギャグシーンとかは「ウィング今日もカワイイなぁ (*゜∀゜) (*゜∀゜) (*゜∀゜)」の頭エヘラモードにしないとキッツイものがある。

 旦那の前で見るにはキツすぎるので、一人の時にこっそり録画を見てます(;´Д`)


 簡単に言うと、視聴が疲れる。

 これは決してひろプリが悪いのではなく、それだけ自分の心が老いてしまった証拠かも知れない……

「水星の魔女」も推しがらみやら展開のヤバさやらで大変疲労したけど、明らかにそれとは別種の疲れ。


 しかしハートキャッチの頃は(その頃の自分も年齢的には十分すぎるほど大人だったがw)あまりそういうことはなく、旦那とも一緒に普通に見ててギャグシーンとか普通に笑えたように記憶しているのですが……(ちなみに旦那はマリン推し)

 それだけ現在のプリキュアの作風が、子供向けにシフトしているということなんでしょうか。


 悪役会議をバッサリ切った影響か、敵役も何だか深みに欠ける。

 詳細を描かないことによる不気味さを狙ったのかも知れませんが、それにしては見た目が単なるアホ悪役すぎてチグハグ感が。


 最初に出てきたカバトンは造形がいかにも子供向けな上、スカイに絆されて改心したと思ったらその後全く登場せず。

 次に出てきたバッタモンダーは、そこそこ悪役美形っぽいか?と思えるものの、やることなすこと結構なド外道。プリキュアに徹底的に敗北して逃げ去ったけどその後どうなったかの言及なし。

 現在出ているミノトンはやっぱり造形がいかにも幼児番組感溢れており、うーん?という感じ。

(※8月末ごろ登場した新悪役についてはまだ見てません(;´Д`) 録画が3話ほどたまっている……)


 要するに、子供向けというより「子供騙し」の悪役感が気になる。


 前作「デリシャスパーティプリキュア」は全く見ていないのですが、画像だけで見ると悪役のデザインは結構良い感じに思えます。

 なのに売上がイマイチだった?から、悪役を敢えてこうしたのでしょうか。

 悪役を魅力的にしたところで玩具売上に貢献しないとはいえ、この扱いはなぁ。




 ・舞台となる虹ヶ丘家が豪勢すぎて現実味に欠ける


「プリキュアのおうち」的な食玩も発売されているし、素敵なおうちは女児の憧れでもあるから当然といえば当然なんですが……

 現在の日本の住宅事情を考えると、あの家は豪勢すぎる気がしないでもないw

 特にキッチンがもう広くて豪華で何でもアリでうらやましい。

 いやこれは最早ただの嫉妬ですがw でもかつてはそこまで家が豪華じゃないプリキュアもいなかったか。ゆりさんとか。




 ・プリキュア全員優秀すぎる


 今作のプリキュア4人とも、頭がそこそこ良くて料理も掃除も赤ちゃんのお世話も何でもござれのイメージが非常に強い。

 主人公のソラは異世界出身というのもあってか、時々何かしら抜けていたり常識外れの行動をしたりという描写はあるものの、4人全員基本的に「日常生活のことならだいたい問題なく大人以上にこなせる子供」というイメージがある。


 特にキュアプリズムことましろ。

 ソラが異世界出身のヒーロー、ツバサが男の子、あげはが成人という特異なプリキュアである中で、唯一普通のキャラと言ってもいいましろですが……

 そんな彼女でさえかなり豪勢なお弁当を作ったり、苦もなく早起きして全員の朝食を作っていたり(しかも結構種類が多い)……という場面がよくあります。


「ましろちゃんみたいにきちんと家のことやりなさい!」と叱られる子供がいないかすごく気になる。


「ソラちゃんたちと比べて、自分には夢がない、自分は強くない」と悩むましろは共感できるし、特異なプリキュアが揃う中でそういう普通のキャラクターの立ち位置は非常に重要だとも思うんですけども……

 ましろ本人が、言うほど「普通」じゃないんですよねw


 真に普通の女の子ってのは!

 眠い目こすりながら料理本片手に見よう見真似でお弁当に挑戦して、見本より妙にグッチャグチャになってこそだぁ!!(暴論)


 いや他の3人も、ましろと同じく料理も掃除も赤ちゃんのお世話も難なく出来てしまってるんですが。

 あの世界ではそれが「普通」なのかも知れませんが!


 つまり、4人が4人とも「何でも出来てしまういい子ちゃんたち」なんです。

 設定が尖っている分、性格が全員無難な優等生になってしまっている感。

 お前らの大先輩には敵に学校の破壊を願うプリキュアさえいたというのに!(しかも理由が「宿題やってないから」ww)

 わがままを言って周囲を困らせたり、トラブルメーカーになったりするキャラがいない。

 敢えていうなら、ソラが時々暴走して問題になるくらいか。エルちゃんもわがまま言う場面がなくはないけど赤ちゃんだしなぁ。しかも赤ちゃんにしてはやたら聞き分けがいいw


 恐らく「そういう展開やキャラは子供に嫌われるから」が理由かなとは思いますが。

 とはいえ、敵に学校破壊を願った某マリン、全プリキュア大投票では初代除くと一番人気だったはずだがな……w




 以上、ひっくるめて言うと――

「これをすれば子供は憧れるだろう、子供に受けるだろう、子供は喜ぶだろう」というのを必要以上にやってしまっている印象がやたら強い。

 要は「子供に媚びすぎ」感が異常。


 そういう制作側の意図は子供であっても、いや子供だからこそ敏感になってしまい、逆に敬遠される一因になるのでは?と思ってしまいます。



 自分が過去に見たプリキュアがハートキャッチ(と、スイートの序盤)だけだからそう思えてしまう、というのもあるかも知れません。

 あと当然、子供向け番組では出来ない表現や、昔は出来ても今は無理な表現も色々あるのかも。

 しかし、それを加味しても若干物足りない!と思うことが多い。

 バトルシーンや変身シーン、キャラの仕草や心の動きはかなり力が入っていて、キャラそのものも大変魅力的なだけに、そういう点は余計気になるところ。




 あともう一つ、特にウィング関連で結構重要なのが


 ・バタフライの登場時期が遅すぎた


 ウィングとコンビで行動し戦うことの多いキュアバタフライこと聖あげは。18歳の成人キュアということで、ウィングと同様話題です。

 あげツバ・ツバあげのいわゆる「おねショタ」CPも、バタフライ誕生前からかなり人気。ウィング登場後、すぐにあげはさんとツバサ君のエピソードがあったくらいですw

 バタフライの武器「ミックスパレット」によりウィングがパワーアップし、二人で力を合わせて敵を倒す必殺技「タイタニックレインボー」。

 一瞬カッコイイ火の鳥と化したウィングが、最終的に何故か虹色巨大プニバードとなってお尻で敵をぶっ潰すこの技、映像的にも最高ですw


 ウィングが初の男子プリキュアとあってか、彼の関連商品はこのバタフライとセット売りにされていることが多いです。

 なので、ウィングの玩具の殆どが彼の登場直後ではなく、バタフライと同時に売り出された……というのは前述の通り。ウィング登場直後にバンダイから発売されたのはマジで鳥ぬいだけd(しつこい)


 しかしそんなあげはさんが実際にプリキュアとなったのは、ウィング登場から約2か月も後。

 その間、ウィング君は武器もろくな必殺技もなく、とどめは殆どスカイ&プリズムに任せるしかありませんでした。そして前述のとおり、中盤の盛り上がりどころのスカイランド編ではいいところなしのやられ役という……


 これに関しては本当に謎。

 バタフライの登場時期がもうちょっと前だったら、ウィングとバタフライの関連商品の売上ももう少し第一四半期分に反映されていたかも知れない、と思ってしまう。せめてキュアウィング誕生の熱も冷めない1か月後だったら、ウィング関連商品がバカ売れだった可能性は十分ある。バタフライとセット売りだったとしても。


 バタフライ加入が遅れた最大の理由は、スカイランド編の(実質)敗北で一度プリキュアたちの心を折っておき、後のバタフライ加入によるパワーアップを盛り上げる為(要は脚本の都合)と考えられますが……


 このへんは何とかして、構成をもう少し工夫できなかったかと思う。

 販売スケジュール考えながらストーリー考えるってかなり至難の業と思いますが、同じことはガンダムでもライダーでも戦隊ものでも言えるわけで。

 もっともガンダムに限っては、例えガンプラ発売と同時に本編で爆発四散したとしても、主人公サイドに無様に連敗したとしても、登場がほんの数話だけだったとしても、熱心かつ理解ある大人の方々が購入してくれることも多いですが……

 プリキュアのメイン購買層は欲望に忠実、かつ、曇りなき眼で作品とキャラを見つめる子供たち。

 大人の事情など知ったこっちゃありません。作品内でろくな活躍も出来ずやられるばかりのキャラは男女関係なく、人気が下がっていくのは当たり前です。




 4.作品外での新展開、そして……炎上!?


 それから、作品展開以外で気になった点というと――

 やはり玩具の値段!

 今の物価高でアレはエグすぎです。ガンダムやドラゴンボールやワンピースや鬼滅といった長期コンテンツや、長く遊べるSwitchなどのゲームならともかく、一年限りと分かっている玩具に7000円以上となると躊躇する親御さんも多いかと。

 それでも女児おもちゃランキングでは常に上位にいるのがさすがですが、女児玩具市場自体が少子化で縮小していることも考えると、ランキング上位を手放しで喜ぶわけにもいかないのが現状。


 改めて思いますが、日本の少子化と物価高は予想以上にエグイことになってるのかも知れません。

 コロナ禍も一時期よりおさまったとはいえ、まだ脅威が去ったわけではないし。

 逆にこの物価高と少子化とあの値段で、何で常にランキングに載るレベルに売れてるんだ。むしろ健闘してると言っていいんじゃないのか。



 色々な事情を察すると、プリキュア20周年を機に制作側が本来のニチアサ以外での展開を狙っていくのも、自然なことかと思われます。

 キュアウィングの登場を筆頭に、オトナプリキュアもそうですし、さらには5人全員男子プリキュア!なんてものも出てきた。

 個人的な意見を言うと、舞台とはいえいきなり5人全員男子は時代を先取りしすぎな気がしますし、何よりキャラデザはもうちょい可愛い系に寄せられなかったのかと(ry




 さらに、20周年やら新機軸やらでプリキュアが例年以上に話題になり……

 それに伴ってかは分かりませんが、結構な炎上事件も発生。


 その一つが「非公式グリーティング事件」。

 プリキュアの『非公式の』着ぐるみを着て公園をうろつき女児との接触を繰り返した男性がツイッターで写真を披露、大炎上。公式が注意喚起をするまでに至ったというもの。

 もう論外もいいところなので詳細は触れませんが、これを受けて「男プリキュアなんて出すからこんな事件が起きた」などという説を垂れ流している方々も論外中の論外ですね。

 この件に関してはプリキュアはむしろ被害者だしウィング何も関係ないし。



 もう一つが前述の、「キュアウィングのプリチューム出ない問題」。

 公式イベントに参加したウィング推しの男の子が、ウィングだけプリチューム(幼児用着せ替えグッズ)が存在しないと知りショックを受けた……という旨の親御さんのツイートが話題になったというもの。

 ウィングのプリチュームだけ発売されていないというのは、ちょっと前からファンの間では軽く話題にはなっていましたが、このツイートにより大々的に世間に知れ渡ることに。

 結果、ウィングを巡る商品展開の不自然さが浮き彫りになってしまいました……

 そしてこの騒動により、初めてキュアウィングが男の子だと知ったかたも結構見るようなw 良くも悪くも宣伝になった……のか?


 プリチューム(着せ替えグッズ)が出ていない、もしくは限定販売になったプリキュアは過去にも例があるようですが、同じような炎上騒ぎになったんだろうか。

 いずれにせよ、ウィングへの注目度の高さが分かる騒動。そして、やはり着実に彼の人気が出ているというのも分かる事件だと思います。


 で、やっぱり「男プリキュアなんて出すからこんな(ry」な意見も当然のごとくありましたが、


 し つ こ い。


 好きなもんは好き。好きなものを手に入れられなくて素直に泣く子供の何が悪い!





 ついでに……

 ウィング君のプリキュアスタイル(着せ替え人形)はやっぱり出ないんですかね? 

 これもプリチュームと同様に彼がハブられてるんですがダメですかそうですか(小声)




 そして、これもつい最近の話題ですが。

 プリキュアの〇〇を▼▼▼から××してしかもその画像を×に上げて炎上している案件についても少々調べてたら、ものっすごくエッグイ画像とツイートを見てしまい、本気でえずいてしまいました……皆さまももし調べる際は要注意です(;´Д`) 

 敢えて何も書きませんというかこれについてはマジで一言たりとも触れたくなさ過ぎて伏字にした。そしたら何が何やらですがやっぱり触れたくない!

 しかし


 ガチめにおかしな輩を少しでも多く界隈から炙り出し追い払う為に、やっぱり男子プリキュアは必要だったんだな!! そうに違いないそう思いたい!!!( ノД`)




 5.最後に


 以上のように、様々な波乱と共に話題になっているプリキュア&キュアウィング。

 そしてもうすぐ、プリキュア20周年記念映画も公開されます。

 今後のプリキュアがどうなっていくか。ここは注目していきたいところ。


「子供向け」という枠を取り払ってのプリキュアは見てみたいですし、男子プリキュアが次作以降どうなるかも見てみたい。

 キュアウィングが予想以上に良いキャラだっただけに、逆に「次の」男子プリキュアが余計に難しくなってしまった感もありますがw

 ウィングを超える男子プリキュア……色々うるさいこのご時世、どうやったら生み出せるんだとは思いますが、制作スタッフの皆さまには頑張っていただきたいです!


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