私の情けない人生

青いバック

生きます

 私の人生は情けないことの連続と飽和だった。この情けないは、ある種の後悔ともいえる。こうしておけばよかった、あぁしてればよかった、という気持ちが積もりに積もり、その結果情けないという感情が生まれる。


 つまりは自分自身に対する劣等なんだ。若いうちに何も成し得なかった自分に対する憎悪と劣等、なにか出来たのに行動しなかった自分への憎悪と劣等、自業自得の集合体。なのに、私はそれを誰かのせいにしようとして恨んでいる。


 自分と分かっているから、他人になすり付けることで自尊心を保とうとしている。誰かのせいになってしまえば、私のせいでは無いから幾許か気持ちは軽い。全て自分の方に乗っかっているより、誰かの肩にそれを擦り付けたら当たり前だが気持ちがいいに決まっている。


 しかし、どうだ。擦り付けてその一時は気分が晴れ晴れしく気持ちもさぞかしいいことだろう。ルンルンと踊り出せるような気分で色々なところで気兼ねなくくりだせるだろう。だが、それは一時だ。時間が経てば擦り付けたことによる罪悪感が湧き出てくる。水の源水のように止まることも知らずに罪悪感は湧き出る。そして、一生自分の背中にまとわりつき重たい気分を背負っていかなければならない。


 そう考えると、誰かに責任を擦り付け一時の晴れ晴れしい気分を得るのは馬鹿らしく思える。怒られ、責任をしっかりと取り一時だけ罪悪感を抱える方がよっぽどマシだ。数字で表すなら、百倍マシだ。


 私はこういう情けないことを繰り返した。だから、今の気分は落ち込み自堕落だ。でも、情けなくても生きなければならない。ここで生きないという選択肢をとったら、また情けない思いをする気がするのだ。


 だから、私は生きる。情けない、罪悪感、重たい荷物、全てをいっぺんに抱えて人生が終わるその美しい瞬間まで生きる。

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