背中に声をかけたくなる、さみしさのかたまり

何気ないやり取りこそ、人生には大切で、ちょっとしたことが毎日の生活を豊かにしてくれることに気づかせてくれる。
取り立てて特別でもない、ささやかな日常を描くのが上手い。

ボールペンを分解しては戻している冒頭が面白い。

うるさくしてごめんと、キャラメルをあげるところに世渡りの噂を垣間見た気がする。

キャラメルの一件以来、主人公は彼女に好意を持ち、唯一の教室での会話相手となったのと同じように、前の席の彼女も後ろの先の佐世田とは仲良くなれた感覚をもったのだろう。
彼女は陽キャであり、パーソナルスペースが狭いのだと想像する。

毎日、彼女の背中を見つめ過ごす学校生活が楽しいものになったら良いなと思う