オマケ5 『ライトノベルの30年』等、角川歴彦氏他インタビュー群
オマケ4にて、画像とは別にご提供いただいた情報がありましたので、こちらにまとめてご紹介させていただこうと思います。
まずはこちらから。
『ライトノベルの30年〜これまでとこれからを語るスペシャル座談会〜』
https://kimirano.jp/special/interview/kimi1/long_interview01/
この中で、とある記述があるので引用します。
引用はじめ――――――――――
——2001年というと、すでにパソコン通信でライトノベルという言葉自体は生まれているのですが (参考:https://togetter.com/li/331517)、まだ今ほど広まってはいませんよね。2ちゃんねる(現:5ちゃんねる)にライトノベル板ができたのは2000年ですし「このライトノベルがすごい!」(宝島社)の創刊は2004年です。鏡先生はライトノベルという言葉をデビュー当時は意識されていましたか?
鏡 僕の印象としても、2001年当時はまだ、ライトノベルというジャンルが今ほどははっきりとは存在していませんでした。ですから水野先生、神坂先生の作品はもちろん、他の作品に関しても、「これはライトノベルだ」と意識して読んでは来ませんでしたね。
引用おわり―――――――――― 『ライトノベルの30年〜これまでとこれからを語るスペシャル座談会〜』
https://kimirano.jp/special/interview/kimi1/long_interview01/(参照 2024.11.22)
この引用部以下にも少し記述が出てくるのですが、名称がそもそも違っていたようです。
それが、2001年。
今現在2024年なので、23年前となります。
その頃に名称が一般化していないということは、通じなく使用例の少ない「ライトノベル」という単語で「会社にとって、レーベルにとって大事な宣言」が「34年前に」書かれるだろうか? という点に、非常に疑問が浮かびます。
はっきり言ってしまえば、ほぼほぼ、100%に近く、「書かれない」だろうと考えます。
次は、こちら。
『【佐藤辰男×鳥嶋和彦対談】いかにしてKADOKAWAはいまの姿になったか──ライトノベルの定義は「思春期の少年少女がみずから手に取る、彼らの言葉で書かれたいちばん面白いと思えるもの」【「ゲームの企画書」特別編】』
https://news.denfaminicogamer.jp/projectbook/181228
ライトノベルの名称についてのお話は、以下に引用します。
引用はじめ――――――――――
佐藤氏:
1990年にパソコン通信のニフティサーブ上で、ライトノベルという言葉が生まれたと言われています。業界では「ティーンズ文庫」と呼ばれていた。ところが2004年に『このライトノベルがすごい!』、2005年に『ライトノベル完全読本』というラノベに着目した書籍が出て、呼称としてはそのあたりで定着したのかな。
引用おわり―――――――――― 『【佐藤辰男×鳥嶋和彦対談】いかにしてKADOKAWAはいまの姿になったか──ライトノベルの定義は「思春期の少年少女がみずから手に取る、彼らの言葉で書かれたいちばん面白いと思えるもの」【「ゲームの企画書」特別編】』
https://news.denfaminicogamer.jp/projectbook/181228(参照 2024.11.22)
2004〜2005年あたりの定着かな、と懐古してらっしゃいます。
他のインタビューやSNSで聞いた情報と、大体同時期です。
今からだとやはり、20年ほど前になります。
34年前ではありません。
『大塚英志緊急寄稿「企業に管理される快適なポストモダンのためのエッセイ」』
https://sai-zen-sen.jp/editors/blog/sekaizatsuwa/otsuka-%20essay.html
引用はじめ――――――――――
一つの出版社の変遷の中に、この国の教養と大衆の関わり、そしてそれを否応なく結びつけるメディアのあり方をめぐる歴史が極めてわかり易い形で、角川源義・春樹・歴彦という3人の父子の交代劇の中に読みとることができる、ということだ。だから、この連載が想定する若い読者、具体的には2000年代以降に「青年」となった世代にとってはラノベやオタクや萌が日本文化と化し、あるいはAKBのようなアイドルのあり方や、目の前にあるwebやメディアのあり方の根幹が立ち上がっていく
引用おわり―――――――――― 『大塚英志緊急寄稿「企業に管理される快適なポストモダンのためのエッセイ」』https://sai-zen-sen.jp/editors/blog/works/post-877.html(参照 2024.11.22)
教養の交代劇に、2000年代以降のラノベその他諸々の文化が融合しながら、今日のwebやメディアのあり方の根幹となっていった、というふうに読み取れる記述があります。
個人的には交代というよりかは、人口の変動により膨れ上がった種別と減少の一途を辿った種別があるのだろうと思いますが、その辺りは主題ではないので、割愛します。
といったように、当時にライトノベルに関わった方、その時代の中核を間近でみてきた方たちが、おおむね口を揃えてライトノベルという文言を2000年代以降で使用、ないし使用していたと記憶してらっしゃっている。
日常ではなく、仕事として扱う以上はそう記憶の変質はないとみてよく、また複数人の証言。
インタビューでの数人膝突っつき合わせた場での発言を鑑みると、やはり、ライトノベルという単語自体が、30年前には広く一般に広まり使われてはいなかった、ということが言えるのではと思います。
さて、長々とこの作品にお付き合いいただいた方におかれましては、拙い文章を最後までお読みいただきありがとうございました。
有益かついち時代を作ってきた方々の生の声を、たくさんの方のご協力により、こうして届けることができ、私自身良い経験になりました。
得た情報をもとに、何をどう考えるかは、読者の方自身です。
有用な情報の一助に少しでもなれたなら……と思いながら、筆を置かせていただこうと思います。
お付き合い、ありがとうございました。
本格ファンタジーその密林の真相 三屋城衣智子 @katsuji-ichiko
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