因果応報の意味をこれでもかと感じさせてくれる

序盤はざまぁモノにありがちな、浮気を誤魔化す為に浮気幼馴染と間男に冤罪をかけられる、といった出だしで学校での立場を失い追い詰められた主人公が自殺のダブルブッキングで出会ったヒロインや肉親や知人、教師達に、その人柄故に助けられるストーリーですが、主人公自身は誠実で優しい性分な為、ざまぁ実行にはほぼ関与しません。

ざまぁをするのはそんな主人公を自殺寸前にまで追い詰めた事に憤る肉親や亡き父親の知人達、いじめに公正に向き合おうとする教職陣、そして主人公との出会いで心を救われ、主人公に向けられる理不尽に憤るヒロインなどです。

やがてヒロインと共に行った人命救助で表彰されるのを契機に主人公を取り巻く状況は一変し始まる反撃のターン。

主人公の為に動いてきたそれぞれの行動が一つになり明らかになる真相が、因果応報とばかりに浮気幼馴染や間男、そしていじめに関与した人物達の罪を暴き、断罪し凋落させていきます。

逆境の中でもブレない誠実さと優しさを持つ主人公と、安易な自己保身や自己中心的行動、身勝手な正義感の暴走の結果として落ちていく浮気幼馴染や間男、いじめに関与した人物達とその家族との対比が実に印象的な、因果応報の見本を見せつけてくれるかの様な作品です。

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