結果発表!
さて、ついに結果が出てしまいました。第2回「G’sこえけん」音声化短編コンテストの最終選考結果はこちらです。
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カクヨムからのお知らせ
第2回「G’sこえけん」音声化短編コンテストの最終選考結果を発表いたしました
https://kakuyomu.jp/info/entry/gs_koeken_2023_result
「G’sこえけん」音声化短編コンテスト開催結果
応募総数:688作品
中間選考通過:69作品
大賞:1作品
優秀賞:2作品
超クセつよ賞:1作品
特別審査員賞:1作品
読者特別賞:6作品
結果・講評
https://kakuyomu.jp/contests/gs_koeken_2023
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中間通過率 10%
音声化の可能性がある入賞作 5作
音声化の可能性の低い読者特別賞 6作
残念ですが、どこにも入ることができませんでした。
読者特別賞は人気投票のようなものですのでPVの問題です。
それ以外の作品と、今回の拙作を比べて、何が足りなかったのかを考えましょうか。敬称略します。
◇
大賞 となりの席のギャルが筋肉に目覚めて俺を触診してきてかわいい。
ASMR部門 作者:Pico
さすが大賞作。読みやすいです。
筋肉が好きなヒロイン。ペタペタと触りまくります。筋肉も細かく名称が上がってきます。
私のは腹筋と横隔膜だけだったからねえ……。
講評
ASMRの楽しみの大きなポイントのひとつに「距離感を楽しめる」という所が有ると思います。この作品では、ギャルが筋肉に興味があることで聞き手との距離感が近くなることを大変自然に演出されている点が素晴らしかったです。(小岩井ことり)
筋肉という着眼点がよく、距離感の近さ、そこからの接触という流れがドキドキ感をいい感じに高めてくれました。(湯浅隆明)
触るための必然性と性癖によるクセツヨ。距離感。
うん。私の作品のコンセプトは間違っていなかったと思うよ。負けたけど。
作品の完成度が私の方が甘かったのでしょう。大賞おめでとうございます。
◇
優秀賞
敏腕女社長は、貴方にオギャってバブりたい
ASMR部門 作者:橋立きょも
これは、本当にクセが強い! クセツヨという意味では私にはなかった視点です。
負けても悔しくありません。ベクトルが違いすぎます。
講評
クセという意味では大賞作品に勝るとも劣らないのですが、はたしてこのキャラは一般的な趣向の人にどこまで刺さるのだろう、という疑問が残りました。もしその懸念があっさり覆るような多岐性をこの世界が持っているのなら、いらぬ懸念をお詫びすると共に、人類の更なる可能性に感慨深さを覚えることと思います。他の方も仰ってましたが、性質上割り切って、振り切ってなんぼだと思いますので、ヒロインは徹頭徹尾「クセ」に殉じてよいかなと。(蒼山サグ)
ヒロインに癒されるのではなくユーザーがヒロインを癒す(あやす)シチュエーションが新鮮で、応募作全体の中でも印象に強く残る作品でした。ユーザーの求める音声作品になり得るかという点では評価が難しいシチュエーションでしたが、今回のテーマ「クセつよ」なヒロイン像をより際立たせる強いアクセントになっていました。敏腕社長が甘えてくるギャップの可愛さを、音声化した際に伝えるための工夫や改善はまだまだできそうです。(赤松陽介)
なにか審査員も戸惑っているようにも思えますが、無視できない強さがあったのでしょう。唯一無二の癖の強さが優秀賞に押し出したのかと思います。おめでとうございました。
◇
水無月るおんの大失態。
ボイスドラマ部門 作者:壱単位
ボイスドラマ部門です。ここは私とは関係ないのですが、とにかく面白い作品です。完成度も高い。長編書籍化して欲しいキャラの濃さです。
講評
クセつよな三人によるラブコメで、短編ながらキャラクターがしっかり立っており展開も起承転結あって楽しんで読めました。それぞれの属性のセリフも大変こなれていて筆力の高さを感じました。音声作品化するにはモノローグがだいぶ多いように思いますが、ひとつの短編として優れた作品でした。この三人の行く末が気になります。(湯浅隆明)
キャラの個性という意味ではこの作品も間違いなくクセつよであったのですが、ASMRという脳幹直結型分野のシナリオ群と比せば背景やストーリーなどを補完する魅力的な要素が多々あり、良い意味で安心して読める内容でした。自分がライトノベルを書いているのもあって「いやうん、こういうのもやっぱりいいよね」と癒やされたことを正直に告白しておきます。万人に気兼ねなく勧められるという意味では受賞作の中でトップ評価をしています。(蒼山サグ)
とにかく4名の審査員がべた褒めです。完成度の高いラブコメライトノベル。羨ましいほどの完成度です。
◇
超クセつよ賞( ※優秀賞相当)
僕の彼女は心音フェチ ~彼女を見守る“壁”に就職した僕と、少し変わった趣味を持つ彼女との日常~
ASMR部門 作者:丸焦ししゃも
別作品で読者特別賞も取っているラブコメ界の人気作家。とにかくエロい! エロぶち込んでいます!
設定も独自色が強く、何と言っていいのか分からない超クセつよ賞にふさわしいクセつよです。
講評としては
蒼山サグ
コンセプト的には素通りするわけにはいかない究極にガンギマった作品なのですが、それだけにふり落とされる層もいちばん多いんじゃないかなあと悩ましいです。しかしこのような個性、多様性が認められてこそ真の「誰一人取り残さない世界」だと思いますので、聴いてどのような感想を抱いたとしても刺さる人と刺さらない人がお互いを尊重できるといいですね。社会正義が試されています。
小岩井ことり
「これどうして書こうと思ったんですか?」と聞きたくなる作品No.1でした(笑)
癖ってやつでしょうか。それとも、こういったシチュエーションをお好きな方をお見かけになれらたのでしょうか。
よく我々オタク界隈では「壁になりたい」なんて言葉を見かけますが、それを作品にしよう!となるのは独創的な発想力とそれを形にする集中力が必要だと思いますので、すごい力だなと。
ASMRにする場合、心音のクレジットもしっかり入れてこだわった作品にするといいかと感じました。
湯浅隆明
心音にフォーカスしたところが面白く、お互いの心臓の音を聞かせ合うシーンは実際に音声化したら胸が高鳴りそうです。しかしこの作品の心音以上にクセつよな点は主人公の設定が“壁”なところ。か、壁……?と正直なところ戸惑いました。このクセつよぶりはぜひみなさんも聴いて確かめてほしいです。
赤松陽介
主人公が「壁」という設定の斬新さだけでなく、「心音」をポイントに音声化した際の聞き応えが優れている1作でした。アイデア、シチュエーションの「クセつよ」さは第2回コンテストの中でもひと際存在感を放っていて、編集部内でも選考時に話題になりました(笑)。聴くユーザーを良くも悪くも選ぶ、という面はありますが、音声化していく中でもチャレンジし甲斐のある作品です。
もう、全部コピペしました。蒼山サグ先生、大丈夫でしょうか。
こえけんとは何か、を考えた時、この作品は重要な意味を持つのではないでしょうか。
エロいです。私の微エロは間違ってなかったと思いたい。
◇
特別審査員賞 【井澤詩織】
【悲報】台風接近中なのに後輩ちゃんと部室でイチャイチャしてたら帰れなくなった件
ASMR部門 作者:三月菫@錬金術師コミカライズ
ほほ笑ましい青春の1ページのような作品。エロっぽさ無し。キュンキュンするタイプかな? この賞は井澤詩織さんのど真ん中に突き刺さった作品のようです。
講評
井澤詩織
後輩ちゃんがとっても可愛かったです!
よくいる騒がしいだけのウザキャラ紙一重の感じではなく、
明るくて人懐っこくて性格の良さそうなとってもキュートなキャラクターでした。
セリフも全体的に品があって甘々&どきどきの雰囲気が素敵です。
個人的にはボーナストラックの「いい子いい子」シチュエーションはとても癒される気がします!
作品自体の「台風で学校から帰れなくなる」というシチュエーションも珍しくて楽しいです。
各話のタイトルも可愛らしくて魅力的なので内容が気になるし、雨の音なども癒し効果があると思うので最後まで飽きずに聴いてもらえそうです。
◇
さて勝手に分析です。
大賞は、適度な距離感と筋肉を触りまくる微エロ。筋肉フェチというクセツヨな性癖。音声化をきちんと意識で来ていることがちゃんとわかるシナリオです。もちろん完成度の高さが際立っています。
優秀賞の女社長は、クセの強さとオリジナル設定が新しさを出しています。甘やかされるではなく甘やかす新ジャンルに期待したのかな? 新風を巻き起こせる可能性が高そうです。エロでもなく癒しでもなく・・・何だろう?
優秀賞もう一つ。これはラジオドラマ風? とにかくキャラの立ち方が絶品。エロは皆無。青春ドラマとして最高です。音声コンテンツとしてはありだけど、声兼商品としては、新しい部門を立ち上げるのかな? 三人出てくるところもこえけんっぽくはないけど、作品としては最高です。
審査基準が分からなくなってきました。
超クセつよ賞。癖も強いがエロも強い。距離感も上手い。ヘッドホンで聞いたらドキドキすることでしょう。
審査員特別賞は、キュンキュンする青春もの。二人きりでドキドキだね。爽やかです。
◇
微エロべたべた、クセつよ癒し?、キャラとストーリー重視、クセつよエロ、爽やかキュンキュン。雑にまとめると、こんな感じのバランスの良いばらけ方です。偏っていないのが素敵ですね。
◇
私のは落選ですし、講評もないのでどんなところが悪かったのかは分からないのですが、傾向として比べてみます。
まず、微エロをテーマの一つにしました。この中で言えば、筋肉触診が近い? 実際触りまくっていますし。
次に男女二人しかいない状況。これはボイスドラマ以外は二人。基本ですね。
キャラとしては、天然、先輩後輩、おバカ、ややエロ、役者。クセが弱かった?
距離感は重視したつもり。音声作品としては劇中劇のセリフの言い方を変えるというギミックも使えていたはず。
方向性は間違っていなかったと思う。ないのは文章の表現力なのか?
多分大賞作と見比べられた結果、物足りなかったのでしょう。
作品に対する愛情とかかもしれません。
ここまで読んだ方は、私のあの作品を作った状況が分かりますよね。
結論
プロになるのは難しい・・・
ということで第二回こえけんお疲れさまでした。
受賞者の皆さま。おめでとうございます。音声化頑張ってください。
先輩! 演技指導ってこんなにエッチなものだったの? 先輩の鍛えた上半身が眩しくて……ああ! 尊い - カクヨム https://kakuyomu.jp/works/16817330662791526970
コンテストを意識して要綱通り書いてみたらこうなりました!(G’Sこえけん。微エロ) みちのあかり @kuroneko-kanmidou
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