胡蝶の夢

篝火

これは、夢か?現実か?

角の男「おい、起きろ!」

竪琴の男「ふぁ~…なんだよ…」

※角の男「いつまで、寝てんだよ!」

竪琴の男「良いだろ、眠いんだから。」


角の男「早く準備しないと、置いてくぞ!」

竪琴の男「まったく…お前は、せっかちだな…」

角の男「ん?なんか言ったか?(ニッコリ)」

竪琴の男「いんや、何も言ってないぞ。」

竪琴の男「あぁ~コワイコワイ(小声)」


角の男「今日中にあの町の飯屋に向かう予定だからな、ちんたらするなよ!」

竪琴の男「あの町の飯屋って…結構距離あるぞ…(げんなり)」

角の男「…(ニッコリ)」

竪琴の男「…ヒッ…」


角の男「休まずに行けば、今日中につく予定だ、だから安心しろ。」

竪琴の男「おい!…それは、無茶苦茶だろ!!」

角の男「着いたらゆっくり休めるぞ(ニヤニヤ)」


竪琴の男「断る!!!」

竪琴の男「俺は、のんびり行きたいんだ!!!」

竪琴の男「ゆっくり、行かせろ!!」

角の男「あの町の飯屋は、旨いって聞いたんだ、早く食いたいって思うのが、普通だろ?」

角の男「それともなんだ、俺に飢えろって言いたいのか?」

角の男「それこそ、断る!!」

竪琴の男「俺も、休憩無しは嫌だぞ。」


角の男「ぬぅ~。」

竪琴の男「ぬぅ~。」




角の男「どっちも引かないときは…」

竪琴の男「間を取る方向だな…」


角の男「俺は、早くあの町に行きたい!!」

竪琴の男「俺は、ゆっくり自然を堪能しながら進みたい!!」

角の男「まずは、これからだな!」

竪琴の男「おう!」


角の男「馬を借りて、進むのはどうだ!」

竪琴の男「そうしたら、自然を堪能できないだろう!」

角の男「よく考えろ。」

竪琴の男「何をだよ?」

角の男「馬を使えば、その分早く進む…。」

竪琴の男「それは、わかる。」

角の男「なら…少しだけでも時間が出来るってことだ。」

竪琴の男「…。」



竪琴の男「つまり、その空いた時間を休憩の時間にして、そして…自然を堪能する時間にしろ…って言いたいのか?」

角の男「話しが早くて助かるな!」


竪琴の男「その場合、3刻(3時間)は貰うぞ。」

角の男「それは、取りすぎだろ!?」

竪琴の男「ココから、馬でだいたい、5刻半(5時間30分)だろ、それに比べたら、少ないもんだろ。(ニッコリ)」


角の男「刻半こくはん(30分)!」

竪琴の男「3刻(3時間)!」

角の男「1刻(1時間)!」

竪琴の男「2刻半(2時間30分)!」

角の男「1刻半半(1時間15分)!」

竪琴の男「2刻半半(2時間15分)!」

角の男「1刻半(1時間30分)!」

竪琴の男「2刻(2時間)!」

角の男「1刻3半(1時間45分)!」

竪琴の男「良いだろ。1刻3半な!」

角の男「しょうがない…ハァ…」


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竪琴の男「すみませ~ん、馬を使いたいのですが、ダメでしょうか?」

馬車主「ん?なんだ、あんちゃん?」

竪琴の男「あ!急に申し訳ありませんが、こちらの町に向かいたいので、馬を使いたいのですが、ダメでしょうか?」

馬車主「おいおい、ココは馬車屋だぜ、馬だけなんかでは貸せねえよ!」

竪琴の男「ですよね~!それでしたら、この町まで乗せてほしいのですが、ダメでしょうか?その分上乗せしますので。」

馬車主「そこまで言うんなら、構わんが…そうだな…この距離だと大銀貨1枚と銀貨6枚(3万2,000円)になるぞ!」

竪琴の男「わかりました。それで、よろしくお願いします。」


角の男「さすがだな。交渉ごとをお前に任せるのは、やはり良い案だな。(笑)」

竪琴の男「…やべぇな…」

角の男「どうした?」

竪琴の男「馬車主に支払ったら、残り金貨1枚と小金貨6枚と大銀貨2枚と大銅貨5枚(36万2,500円)しかないな…」

角の男「なんだ…まだまだ有るじゃねぇか。(笑)」

竪琴の男「それから、通行両と宿代と飯代と、もしもの時の保険をいれても2ヶ月位しか持たないぞ。(ジト目)」

角の男「しゃあねえ、町に行ったら稼ぎますか…。」

竪琴の男「そうしてくれ…俺も頑張って稼ぐからな…それに何が起きるか分からないしな…。」


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竪琴の男「お待たせしました。」

馬車主「いや、時間ピッタリだぞ。」

角の男「よろしく頼みます。」

馬車主「あぁ、任された。」

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角の男「おい、起きろ!」

竪琴の男「う…う~ん…。」


※連続繰り返し


ナレーション(永遠に繰り返される日常…それは、楽しいのか?悪夢なのか?)

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

                (完)

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