第25話

今は夕食の時間。

右牙と千都世が仲良くしているから、凛はいつも安心している。

と思っていた・・・


ピンポーン


「ん?こんな時間に誰だろ?」

「僕が出ます。」

「いいよ、私が出るから。」

『一体こんな時間に誰なんだろう?』


凛の交友関係はなかなか広い。

だが、夜に訪れてくるような人はいない。

凛は玄関に行くまで誰が来ているのか想像していた。


ガチャ


「はーい。どちら、さま・・・。」

「やぁ、久しぶり。やっと会えたよ。」


そこにいたのは、明金だった。


「なんでここに来たの?というか、なんで住所わかった!?」

「そりゃあ、愛する人の身辺調査なんて1日で済むものだろう。第一、最初に会った時は俺の方から訪問したしな。」

「そういえばそうだった。」

「凛さん、誰だった・・・うわっ。」


ここで心配になって来たのであろう右牙が参戦してきた。

正直、右牙が参戦する方がめんどそうだ。


「なんで来たんだよ?」

「あぁ、そうだった。愛しの君へのプレゼント。」

「わぁ、ありがとう、なんてなるか!何が入ってるかわからないものを渡すな!」

「おや、これは腕時計だよ。」

「「はぁ!?」」

「腕時計を送る意味は "時間を共にしたい" と言うこt」


バタン


明金がキモいことを言ってきた時に、千都世がドアを閉めてくれた。

あれに着いていくと考えると吐き気がする。


「大丈夫でしたか?」

「助かった。というか、なんで今日来たんだ?」

「実は、俺たちが留守番してる時、何回か来てたんだ。」

「うっそ。」


2人はこれまでのことを話し始めた。


「実は僕がここで生活し始めて3日がたったぐらいの時にあの人が押し寄せてくるようになって。」

「それで俺らで追い払っていたんだ。プレゼントは追い返すか、燃やしてた。」

「ど、どこで燃やした?」

「ベランダ。」


まあ問題はそこではないだろうと凛は自分でツッコミを入れたが、

これまでそんなことがあったとは知らず、2人には迷惑をかけていたと知った。


「ごめんね。もっと早く相談してくれてよかったのに。」

「いや逆に教えたら迷惑かけると思いまして。」

「ごめん。」

「いいよ別に。次からも多分この時間に来ると思うから対策考えとこう。」


もうこれまでのことは深く考えず、3人はこれからの対策を考え始めた。

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ヤンキー、花嫁になる・・・? @haruga

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