短いのだけど、美しく、夜の昏さを感じる、妖しさと、花の香りがする。そう、あの花。香り立つ、強い匂い。とても素敵な詩なので、ぜひ、ご一読を。
詩の中で、『あなた』と声をかけている人物の性別は書かれていませんが。圧倒的に女性であると、なぜか感じられます。 人を惹きつける文は、往々にしてそれを語らずも、作者様の持つ雰囲気・オーラがほとばしっているものです。 暗闇に灯るように浮かぶ金木犀のオレンジの小花たち。女性の可憐で艶やかな。濃厚に香って染み込んでいく……愛と夜のしじまの詩であると思いました。 みなさまもこの世界観に包まれるひととき、お手にとって体感してみてください。
香りが想いを、覚えを、彼の人を結える。