第3話 サバイバルスタート

 視界が暗闇から白くなったと思ったら広がる青空。着た覚えのないパラシュートみたいな装備。ドラゴンとか大きな鳥が居たら狙われないかな?この状況。まぁ、映画で見たようなボタンあるし、これを叩いて作動させたら地形把握とマイお姉ちゃんの場所を把握しないと……南に山脈というか山々、西に砂浜と海発見、北にでかい山、東は森、中央に草原、各方面に大小の湖、マイお姉ちゃんはマップで……真後ろ?結構距離が近い?



「やっほー!いやぁ、スカイダイビングスタートとは予想外だね。で、リンセちゃんは何でそんなに冷静なの?」

「いきなりスカイダイビングスタートするSF映画観たことあるし、このゲームの最初もスカイダイビングだったから。で、抱きつかれてると私のパラシュート開けない」

「いやいや、保険だよ保険。私がパラシュート開けたら何かが襲ってくるかも知れないしね」

「なるほど……因みにこのままだと草原に落ちるけど、南よりが良い」

「その心は?」

「森に突っ込むとパラシュートがダメになるし、枝に引っ掛かったり枝に貫かれる可能性があるから。だから手前に着陸すればパラシュートは無事。それに森よりは山の方が狩りしやすい」

「なるほどなるほど……因みにパラシュートの開け方分かる?」

「胸にあるパネルじゃないかな?映画だと叩いたら開いた」

「ほうほう……叩いたらなんかアラートみたいなの音なり始めたけど問題ないよね?」

「問題ない……多分」



 それから、無事にマイお姉ちゃんのパラシュートが開いて襲撃もなく、目的地にした草原の南側に着陸出来た。ここからはククルをテイム石から出して偵察がてら周辺の情報収集と食料になる獲物や水場を探してもらいつつ、マイお姉ちゃんと一緒に山脈の方に向けて歩きだすことにした。



「因みにリンセちゃん、パラシュート解体してたけど何に使うの?」

「テントとロープ。使えるのは何でも使うのがサバイバル。因みにマイお姉ちゃんが持ってきた物は?」

「調理セットかバーベキューセットで悩んだんだよね―。どっちだと思う?因みに調理セットは調理器具が豊富、バーベキューセットは調味料が付いてるよ」

「……バーベキューセット。食事を良くするには調味料大事」

「えぇと……持ってきたの調理セット」

「調理セットに調味料は……」

「付いてないね……でっ、でもフライパンや鍋に各種包丁、ミキサーとか色々一杯有るから!」

「……油は?」

「……無いです」

「次があったらバーベキューセット1択で」

「はい……」



 という問題はあったけど、味付けがなくて困るのはマイお姉ちゃんだけだからね。私は別に味付けなくても食べれれば何でも良いし。ひとまず、森に入る前にククルの帰りを待って、森の浅い所で狩りと採取をすることにしようとしたら、帰ってきたので周辺情報を聞いてから行動することにした。



「ん。じゃあ、西の方に川があって、奥の方は上空からは地上が良く見えない位に木が密集してると。東は池と湖が見えて一部が湿地。そして山脈はどれも結構でかいと」

「ほうほう……で、西と東どっち行くの?」

「西。東は不意打ちしてくるの多そう。ククルも西がオススメだって」

「じゃ、西の方に向けて出発!」

「……そっちじゃない。森の中を進む」

「あ、平原を進んで川に行くわけじゃないんだ」

「木の実に獲物、食べれる野草も森の方が豊富。採取しながら進む方が効率良い」

「なるほど……因みにリンセちゃんは鑑定スキル持ってるの?」

「?……一口かじれば大丈夫か大体分かる」

「まぁ、毒なら状態異常になるし、リンセちゃん回復魔法使えるから問題ないのか」

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2024年11月25日 00:00
2024年11月28日 00:00
2024年12月1日 00:00

Another World Century 双頭蛇 @soutouja

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