第84話 二人目の裏切り者
部隊の内の一人である彼は、俺に狙いを定めているのかルージュとアロンの攻撃には回避をするか、攻撃をして相殺をするかの二択をとっていた。だけど俺へのダメージ稼ぎを考えすぎているため、その動きに徐々に疲労が見えてきた。
俺の事を確実に殺してしまいたいのだろうけど、それはアロンが防いでくれるしルージュも防いでくれる。アロンが前面に立っているから、アロンの側面から回り込んで俺の方に来なくちゃいけないけど、回り込んで俺を攻撃する前に、ルージュの攻撃に命中してしまうだろう…
ルージュは霧のようなものを周囲に生み出し始めた。俺とアロンにとってはなにも影響はないけど、正面にいる彼にとっては効果抜群だったらしい。この霧には継続ダメージや各種状態異常などがあり、さらには視界を悪くさせる効果もあるらしい…
そのおかげか、彼が安易に攻めてくることはなくなった。アロンと俺にとってはなにも問題はないけど、彼にとっては非情につらい状況だろう…しかし未だ劣勢なのだ。後数歩下がってしまえば、再びあのドラゴンがいる環境に逆戻りしなければいけなくなってしまう…
もしそうなってしまえば、全滅してしまうだろう…ここはどうにかして切り抜けなければ…
「アロン!!衝撃波をなるべく拡散する感じで撃って!!」
『それだと確実に命中しますけど、ダメージはほとんど入りませんよ!!それでも良いんですか?』
「大丈夫だよ!!俺に作戦がある!!ルージュは更に追加で霧を作っていってくれないか?」
俺がそうルージュに問いかけると、頷いてくれた。俺の作戦はこうだ。まずルージュに霧をどんどん作ってもらう。この霧はまだ拡散しきっていないから十分な効果を発揮することは出来ない。だけどアロンの衝撃波に巻き込んでしまえばどうなるだろうか?衝撃波に巻き込まれてこの階段に近い通路のような場所全ては霧に満たされてしまうだろう…
そうなれば、視界が晴れていて動きやすいアロンと俺が有利になり、相対的にあいつが不利になっていくのだ。さらにこれを生み出しているルージュを倒さないと霧を消すことは出来ないし、そうとうめんどくさいことになっているだろう。
アロンはあまりダメージを与えられないと言っていたけど、俺からすれば弱い衝撃波ですら、脅威になると思っていた。確かに貫通力もあり光速を超える速さで射出することも可能な衝撃波だが、遅くても効果はあると思うのだ。
人間は臓器がわずかに揺れたりして、ダメージを負ったりすると動きが簡単に鈍る。最悪の場合はその場で意識を失うこともあるという。だったらそれをつかわない手はない。
「さて…これでこの階段に繋がる通路は全て霧に包まれたわけだ…ダメージを与えるためには継続ダメージを負いながら、視界の悪いこの環境を突破しなくちゃいけないけどどうする?」
「くっそ…お前も手伝え!!こういった状況にはお前のほうが適任だろう?」
「しょうがねぇな…後で報酬はもう少しもらうぞ。」
俺は敵が二人だとは思ってもいなかった…でもここまで環境を整えたんだ。しかも敵は二人…アロンとルージュだったら勝てるはずだ!!
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作品紹介
冤罪で家族全員から見捨てられた俺は…
https://kakuyomu.jp/works/16817330659841270825/episodes/16817330659843670300
時間がなくて内容が薄い!!って感じた方もいるかも知れません…すみません!!
ちょっと文章がおかしいところがあるかも知れませんが、許容していただけると嬉しいです…
新作もよろしくお願いします!!
裏切られ絶望した少年の復讐譚
https://kakuyomu.jp/works/16817330664793177655/episodes/16817330664803455889
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