第44話 エピローグ

 楓と紅葉が数日中に迎えに来ると言うことで終わらせることは終わらせておかなければならない。

 とりあえず宇宙海賊の体だったサイボーグの肉体を脳ユニットを入れる入り口を閉じて宇宙海賊の拠点にあった荷車に乗せる。

 それを押して舟の所まで行き、舟のカモフラージュを取って舟に荷車と太郎達が乗り行きと同じように出発する。

 そうして苦労して依頼の村まで来てオーガを倒したぞと言って証拠のサイボーグボディを見せる。

 依頼した村は大騒ぎになった。

 だが、こうして倒したのは事実なのでお礼を桃教の村まで運ぶ事になったが、皆の顔色が優れない。

 さてはと思い、村長に話しかける。


「村長、お礼は大変であったろう。桃教に村民全てが入信するというので祝いを俺からやろうと思う。米50俵、塩肉は鹿1頭に猪1頭を祝いにやろう。これでこの地は食べてゆけるな?」


 村長は感謝してひたすら拝みまくっていた。村民も思わぬ出来事に喜びをあらわにして拝んでいた。

 そして、皆で桃教の村まで祝いを除いたお礼を運んだ。


 桃教の村は俺から話を言ったので文句は出なかった。

 それよりもオーガに驚いていた。

 オーガを消滅させると言い、輸送船トランスに転送する。

 無事、皆にオーガを消滅させたと見せた所で、桃教の皆を集めてくるように言った。

 集まった桃教の皆に言う。


「この度、天より連絡があり数日中に天に帰る事になった。一旦帰ると戻れるか分からん。よって俺の代わりに人を纏める者を置く事にした。次郎だ」

「恐れながら次郎は若年にてその任には耐えられぬかと」

「勿論それは分かっている。次郎が大人になるまでは後見人として山彦、あやめ、桃教の村の村長、後、下働きをここ最近纏めてくれた者達4名の合議で物事を決めると良い」

「「よろしいのですか?」」

「天に帰るのだ。そなた達との家族はもう続けられぬ。経験からすればそなた達に頼むしか無かろう」

「「は!」」

「兄様」

「「兄さま」」

「いつ戻ってきても良いように奥の院の世話と第1風呂の掃除に点検・補修等は頼むぞ、皆の衆」

「「「「「は!」」」」」

「これを渡しておく」


 そう言って輸送船トランスから取り寄せた俺の宇宙ネット直通番号の受信機の大きなクリスタルを装飾したのを渡す。


「俺が光らすのを忘れてなければ、これは光れば俺が帰って来るという証になる」

「そんな希少な物、良いのですか?」

「良い」

「分かりました」

「これでいつ迎えが来ても思い残す事は無いな。皆の衆、頼んだぞ!」

「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」

 

「光皇、聞こえているか?」

「はい」

「輸送船トランスをそなたの中にしまえるか?」

「主と遣り取りしていた船ですね」

「そうだ」

「収納可能です」

「ならば、帰りは輸送船トランスを光皇に仕舞って光皇で帰ろう」

「本当に御座いますか!」

「ああ」

「嬉しいです」

「お前の初航行だな」

「はい!」

「各部、点検して置けよ」

「はい!」



「楓、これでオーナーに初めて面と向かって会えるね、私」

「どうだろう? 輸送船トランスで帰りそうな気がするから拠点に着いてからじゃ無いかな?」

「え~、まだオーナーに会えないの?」

「紅葉、ここまで我慢したんだからあと数日我慢できるでしょ」

「そう言って、自分だけ地上に降りてオーナーを迎えに行こうとしてない?」

「ぎく!」

「あ~! そう思ってたんだ。ずるい!」

「じゃ、じゃあ、2人で迎えに行こうか?」

「そうだね。それが良いね」

「あ! そう言えばオーナーから頼まれてたスーパーパワーボールの当選発表が今から始まるんだった。まぁ、今回も外れだろうけどね」

「オーナーの番号で5等すらも1回も当たった事無いね」

「そうだね。2大宝くじで運使い果たしちゃったのかな?」

「それは可哀想だよ。当たる為にオーナーの口座から毎回購入してるのにね。今、スーパーパワーボールの賞金ってどうなってるの?」

「2大宝くじが無くなってそれらを購入してた人が入ってきてるから、帝国の年間総予算のざっと30年分だよ」

「当たれば凄いね」

「当たればね」

「じゃぁ、発表が始まるみたいだし見ようか?」

「うん」

「ねぇ、この発表番号ってさ、今持ってるのと同じじゃ無い?」

「どれどれ?…………同じだね」

「……夢」

「……残念ながら現実」

「オーナー三大ビック宝くじ制覇しちゃったよ~!」

「本当に信じられないよ!」

「しかも今回も当選者1名だよ!」

「オーナーだけだね」

「はぁ、1人で会いに行かずに良かった」

「1人で会いに行ってね」

「紅葉、あなたも来るんだよ!」

「オーナー、怖いよ~! 何か憑いてるんじゃない?」

「それはわたしも思った」


 結局、2人揃って明日、オーナーに会って泣く2人がいた。

 そして新たなロストシップを手に入れたオーナーに又もや恐怖した。


 そのロストシップで輸送船トランスを中に入れて帰るオーナーの機嫌は大層良かったそうだ。

 


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お話はこれでおしまいです。

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能力者が現れたと思ったらダンジョンも出てきました。これは・・・・・・商機ですね!

https://kakuyomu.jp/works/16817330658887843407 

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海賊に襲われて避難した先がファンタジー世界でした!〜早く迎えが来ないかな?〜 辻智晴 @tm_758

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