ACT♠3 -13 後日譚/あるいは幕間 [EP1 ルズベリーにて・了]
その後、オレリーとマルレーン――ふたりの〝女渡り〟は
C.C.にとって彼女たちの銃の腕はこの際どうでもよく、娘だけで勝手に飛び出してゆく無謀は、レンジャーとして到底容認できるものではないらしかった。……だからといって邸で援護に回ることになった男たちに代わりが務まったかというと、それは彼女の与り知ることではないようである。その日、バーニー、ドク、エミールは、早々にC.C.の視界から消えてしまった。
ラーキンズとエンシーナスは町長によって正式に告発されることとなり、それぞれ職を罷免され相応しい刑を受けることとなった。
事件の背後に
他の保安官助手、自警団、レンジャー隊員らについても、相応の刑が科されることとなった。
これら一連の処理は、大隊の本部営地からルズベリーへと2つのレンジャー小隊を率いて急行してきたヴェンデリーン・ザトロウカル大佐と大隊付き法務官のパメラ・ロランによって迅速になされた。小隊は、ことの翌日には早くも町に姿を現わしたのだった
どうも大佐と法務官は、事の起こり――ローイードの支営地からエンシーナスが隊を動かしたあたり――から動き出していたようで、バーナビー・デイヴィス大隊付き法務官助手と綿密な連携を持っていたようである。
本来の〝係争〟の当事者である
事件の発端となった牛も、彼らのもとに無事に戻っている。
ふた組の〝渡り〟のとった行動は正当防衛だと認められた。
それぞれの〝渡り〟の武勇譚が、また一つ増えただけのことである。
オレリーとエミールは、数日の後には南へ向かう
マルレーンと〝ドク〟・アチュカルロは、いったん懸賞金の付いたカウペルスを追ってから南を目指すことにし、〈サウスポート〉での再会を約してオレリーらを見送った。
後年、彼は孫たちによくこの話を聞かせては、自分の名「レキシー」とオレリー・サンドリーヌの「サンドラ」は同じ語源なんだぞと、自慢して笑ったものだった。
── Continue to Episode 2...
銃と乙女 ― Guns and Girls ― もってぃ @motty08
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