第13話 両家族
「本当にすみません…何度謝っても申し訳つかない位、大事な娘さんの人生を狂わせてしまって」
「そんな…家の娘が飛び出したばっかりに、こちらこそ御迷惑おかけしました。子供達から命があるだけ良いと思えって言われて…私ももし逆の立場なら頭があがりません。それに悠魅さんには感謝しなければいけないことがあるんです」
「えっ?」
「悠魅さんがいなければ娘・綾歌は大変な事になっていたと思います。先日、雨の日、綾歌、車椅子がダンプカーで駄目になってしまって家には帰れない状態に」
「ええっ!?」
「偶然、悠魅さんが通りがかって綾歌を家までおんぶして帰って来てくれたんです」
「まあ…そんな事が…」
「それに悠魅さんと出会って綾歌は凄く笑顔が増えて今は息子の遼助と同じ位、本当のお姉さんみたいに懐いちゃって本当ありがとうございます」
「いいえ、そんな…」
「お互い同じ子供を持つ親として子供が幸せで楽しく過ごせるなら無理に引き裂かなくてもと思って。これからも親子共々宜しくお願いします」
「そんな、こちらこそ色々と御迷惑お掛けするかもしれませんが…親子共々宜しくお願いします」
私達は和解したと言って良いのか……
その時だ。
「お母さん、入るよ」
「綾歌どうしたの?」
「あっ!こんにちは」
「こんにちは」
「ねえ、悠魅さん連れて行ったら駄目?」
「えっ?」
「話まだ終わってない?」
「もう大丈夫よ」
「悠魅さん行こう!」
「えっ?」
「早く」
綾歌ちゃんは私の手を掴むと引っ張る。
「うわっ!」
「お母さん、悠魅さんのお母さん悠魅さん連れて行きま~す」
「え、ええ」
「行きましょう!悠魅さん」
「う、うん」
私達は移動した。
「よっ!」
「よっ!」
「何とか乗り越えたな」
「そうだね」
「改めて宜しくな!」
「あっ!うん…宜しくね!」
私達は色々話をしていた。
「悠魅ーー、帰るわよーー」
「はーい」
私達は帰る事にした。
こんな偶然も
時には
最悪だったり
最高だったり
正直 出逢いも様々かもしれない
でも こんな再会も
良いも悪いも
そういう運命だったのかもしれない
ある日の休日─────
「悠魅ーー、遼助君が来たわよー―」
「はーーーい」
私は、一階から叫ぶ母親の声に返事をすると玄関先へと向かった。
「行って来まーす」
「行ってらっしゃい。綾歌ちゃんに宜しくね!」
「はーい」
「遼助君も悠魅を宜しくね!」
「はい」
~ END~
長い間お待たせ致しました。
ありがとうございました。
早目ですが…良いお年をお迎え下さい☆彡
イヴの夜 ~ 3人の運命の絆 ~ ハル @haru4649
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