第49話 うん〇の聖地、地球

「なんかしんみりしちゃいましたね」


 コメント

 g_g:ああ、そうだな

 g_to:あの結末は予想できなかった

 g_eye:よくやった、52世

 g_e_h:安らかに眠れ、52世


「では、これで『でかでかパイパイパイパイパイパイ』と『人生やり直しゲーム』をクリアしましたね!」


 コメント

 g_g:でかパイはクリアなのだろうか?

 g_to:恋愛してなかったしな

 g_eye:人生の方もあれで良かったのだろうか?

 g_e_h:あの化け物に勝つエンディングがありそうだよな


「もう疲れたんで、勘弁してくださいよ!?」


 コメント

 g_g:草

 g_to:草

 g_eye:草

 g_e_h:草


「というわけで、本日の配信は、ここまでとさせていただきます。ご視聴ありがとうございました。失礼します」


 コメント

 g_g:面白かったぞ!

 g_to:長丁場、お疲れ様!

 g_eye:楽しかったぞ!

 g_e_h:ゆっくり休んでくれ!


 配信を切った。



「クバリのアニキ、お疲れ様でごわす」


「ハイテーもお疲れ様。ああ、疲れた、何時間やってたんだ?」


「十一時間くらいでごわす」


「そんなにやってたのか…… 疲れるわけだな」



「クバリ、大変ざますよ!!」


「何がですか、神様?」


「とうとうブヒャウマになった人が出てしまったでごわすか?」


「ええっ!? そうなんですか!?」


「違うざますよ!!」


「なら、なんですか!?」


「地球が『うん〇の聖地』になったざます!!」


「はぁっ!? なんですか、それ!? あっ、いつものボケですか!?」


「違うざます!!」


「なら、どういうことなんですか!? うん〇の聖地って、なんなんですか!?」


「宇宙人たちの間で、うん〇が大流行したざます!! その発祥の地である地球が、うん〇の聖地に認定されたざます!!!」


「なんじゃそりゃぁっ!?」


「それはもしかして、宇宙人たちが地球侵略をやめたということでごわすか?」


「その通りざます!!」


「えええええええええええええええええええええええええええええっ!?」


 うん〇、すごすぎだろ!?



「というわけで、クバリには褒美を与えるざます!!」


「えっ!? なぜですか!?」


 俺、何もやってないと思うぞ!?


「クバリの動画が流行の大きな要因になっているからざます!!」


「えっ!? 宇宙人があれを見たんですか!?」


「その通りざます!!」


「そうだったんですか……」


 意外すぎる……



「褒美って、なんですか?」


「クバリは死後、配信の神になるざます!!」


「ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええっ!?」


「おおっ、クバリのアニキ、すごいでごわす!!」


「なんでそんなことに!?」


「地球を救った英雄なのだから、このくらい当然ざます!!」


「そうなんですか!?」


遭難そうなんしてないけど、ざます!!」


「くだらないダジャレを言わないでくださいよ!?」


「私ちゃんはギャグの神ざますよ!! ダジャレを言うのは当然ざます!!!」


「TPOをわきまえましょうよ!!」


「そんなの知らんざます!!」



「さあ、クバリ、いますぐ配信の神にふさわしい配信をするざます!!」


「何を言っているんですか!? いま終えたばかりですよ!?」


「配信の神になるというのに、甘ったれたことを抜かすなざます!! 一日百時間配信するざます!!!」


「不可能ですよ!? 一日は二十四時間ですよ!!」


「五本同時配信を二十四時間すれば、百時間を超えるざます!!」


「無茶言わんでください!?」


「情けないざますね!」


「そんな神業できるわけないでしょ!?」


「神なんだからできるざます!!」


「まだなってないんでしょう!?」


「細かいことをグダグダ言うなざます!! さっさとやるざます!!」


「細かくないですよ!? 本当に疲れているんですから、休ませてくださいよ!?」


「仕方ないざますね! それじゃあ、いつも通り打ち上げと反省会をするざます!!」


「ええっ!? 今回もやるんですか!?」


「当然ざます! 立派な神になれるよう、ビシバシぼこぼこスパスパちゅど~んドッカ~ンといくざますよ!!」


「それはやりすぎでしょ!?」



「今回の聖水は、これざますよ!!」


 俺たちの前に、大ジョッキが現れた。


 そこには、無色透明の液体がなみなみと入っていた。


「今回のは普通の水みたいですね。これはなんですか?」


「それは『機照蔵きてるぞう固金愚こきんぐ聖水』ざます!」


「ええっ!? なんですか、それは!?」


機照蔵きてるぞう固金愚こきんぐになった気分になる聖水ざます!」


「そんなの飲みたくないですよ!?」


「やかましいざます! さっさと飲むざます!!」


 無理矢理聖水を飲まされた。


 機照蔵きてるぞうになって成敗されたり、固金愚こきんぐになって排泄はいせつされたりしたような気分になった。



「次は反省会ざますね! 相変わらず、トークがイマイチだったざます! これは特訓ざますね!!」


「特訓!? 何をさせる気ですか!?」


「まずは筋トレざます!! スクワット千回ざます!!」


「なんでトークの特訓で、スクワットなんですか!?」


「とりあえず、筋肉があれば、なんとかなるざます!」


「いや、ならないでしょ!?」


「つべこべ言わず、さっさとやるざます!! そのあとは、配信もするざますよ!!」


「勘弁してくださいよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!」






 俺はその後も配信を続けた。


 そして、本当に神になった。


 めでたしめでたし。


 おしまい。

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新人配信者、魔法使いになる~これで最強無双配信者になってバズりまくり成り上がりまくり?~ 三国洋田 @mikuni_youta

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