第12話

そうやって考え事をしていると、レイナさんが話しかけてきた。



「悠斗くんはどれが好みかな?」


彼女はそう言って俺に見せてくる─それは美しい装飾が施された鞘に収められた一本の剣だった。その柄の部分には何かの紋章が描かれているようだ─これってもしかして特別なものなのか?俺は疑問に思ったので聞いてみる事にした……とりあえず


剣を受け取ってから、鞘から抜いてみる事にした─すると、その剣は刀身が銀色の美しい光を放っていた。



それはまるで夜空に輝く星々のように輝いていて美しかった─その様子を近くで見ていたレイナさんは興奮したように声を上げた。それから俺に礼を言ってきたので、俺は微笑みながら頷いたのだった。



(それにしても……なんだか不思議な力を感じるなぁ……)



俺がそう思っていると、アヴァリスが話しかけてきた。



「ユウトはその剣に興味があるのかい?」



俺は正直に答えた。すると彼女はその剣を俺に手渡してくれた─それから俺は、鞘から抜いて刀身を見つめた後、再び鞘に戻した─そして彼女に向かって言った。



「ありがとう、アヴァリス。すごく綺麗な剣だな……」



俺がそう言うと、彼女は嬉しそうに微笑んだ─そしてこう言った。



「気に入ってくれたのなら嬉しいよ」


そう言って俺の手を優しく握ってきた─彼女の手は温かくて心地よかった……そして俺たちは武器屋を後にしたのだった─

***

そして俺たちは、レイナさんに案内されて商店街へ向かった─そこは様々な店が立ち並び活気にあふれていた。その中でも特に気になったのがアクセサリー屋だった。



そこでは美しく光輝いた宝石類を扱っていた─俺は思わず見入ってしまったよ……

それから俺たちは様々な店を回って楽しんだのだが、中でも一番驚いたのは、レイナさんが訪れたアクセサリーショップでのことだった─


彼女は店員の女性と何やら話し込んでいる様子だった。一体何を話しているのか気になった俺は近づいて聞き耳を立てていると、どうやら彼女は指輪を選んでいるようだ─しかもその指輪は高価なものだった……



(えっ!?そんな高い物を買うつもりなのか?)



そう思っていたのだが、よく見ると



「これは、悠斗くんに似合うと思って選んだんだよ」



と優しく微笑んでいた。……なるほど、そういうことだったのか……それなら納得だ─と思いながら俺は彼女に礼を言った。



そして今思うと、その宝石の輝きは俺自身を輝かせるような力があるように感じた─きっと何か意味があるのだろう──そんなことを考えていると店員の女性



「この指輪は、きっと貴方にとって特別なものになると思いますよ」



そう言って微笑んでくれた─その言葉を聞き俺は嬉しくなった。



「あの、どうしてこの指輪はこんなに美しい輝きを放っているんですか?」



俺がそう尋ねると、彼女はこう答えてくれた。



「それはですね……これは星芒の力を持つ者にしか持つことのできない特別な宝石なんです」


と─それを聞いた瞬間、俺は思わず言葉を失ってしまった。すると店員の女性はさらに説明を続けた─曰くこの宝石は、星芒の力を持つ者にだけ特別な力を与える効果があるらしい。



「なるほど……それでこの指輪にはどんな力があるんですか?」



と俺が質問すると彼女はこう答えてくれた。



「この宝石には、持ち主を祝福し、その願いを叶える力が秘められているんです」



それを聞いた俺は衝撃を受けた─



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異界の星芒 - 転生者の選択 @ta-kun2525

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