第2話「信じたくても信じれない物」
「主様これで式神とは分かってくれましたか? 少なくとも異形のものとは思ってくれると思います」
そんな事を言う彼女の表情は先程とは違いほんの少しだが表情が暗くなっている。何か理由があるのだろう、本当に式神だとするとかなりの年月を過ごし使われ主というものを守ってきた存在ではあるのだ。
「まあ正直かなり驚いたし、本当に式神なのかなとは思ったよ」
でも…
「でも、、こんな可愛い子が式神ねぇ…」
素直な気持ちだった。
そしてそれと同時にさっきの事が思い出す。
バン
と、窓が開き、さっきまで居なかった部屋の中に立っている何者かがいた。
何者かを確かめる前に目を暗闇の中に注意深く向けると、開けられた窓から月夜が照らしたのは一目で分かるほどのふさふさのケモ耳が付いた神社の巫女服をきたかなり可愛い女の子がいたのだ。
正直これだけでもかなりの驚きと困惑で頭の中はいっぱいだ。
「可愛いですか…///」
何だこの子少し照れてるぞ、くそ可愛いな。
「ゴホン まあ可愛いかは後でじっくり教えて貰うとして…主様は式神という存在を本当に信じていなかったんですか?」
唐突にそんな質問をされてしまった。俺的には可愛いという感想について問い詰められたいのだが…仕方がない。
「さぁどうだろうな本当に居たなら面白そうだなと思ってはいたぞテレビで見るたびにな」
俺は嘘は着いていなかっただが。
「いえ、質問が悪かったですね式神というより私という存在が式神であるということを疑っていましたか?」
この質問に俺は…
「素直に言うとしても俺は半信半疑だったとしか言えないぞ?? こんなふさふさしたケモ耳をつけた奴を見たら最近見たネットニュースの方が少しは浮かんだだけだ」
正直…これだけではなく何となく思った方が強い。
「そうですか…」
彼女はそう言ってなにやらブツブツ言いながら考えだした。
「主様は前の記憶が無いのかはたまた別人か…ゴニョゴニヨ」
(なんて言ってるんだろう?? あとめっちゃしっぽがぶんぶんしてる可愛い)
「てか、この後思えどうするんだ?? 流石に親に見せる訳にも行かないし…」
流石にこんな子を親に紹介して泊まらせるとかは無理だ。
「あ、それはご心配無用です」
彼女はそう言った瞬間。
ボン
「は?」
なんか…御札になっていた…あ、元々札だからか。
『主様これで大丈夫でしょ?? この声は主様が私の半径2mくらいにいないと聞こえません』
「なるほど…つまりそれを俺は学校の鞄とか自分の身につけとけば声は聞こえるわけだしお前を見張ることが出来ると」
「まあそいうことですねちなみにこうやってすぐ元に戻れるので安心してください」
式神ってすげぇ、これがものほんの式神かうん凄い。
「分かったよ、俺は明日学校だから寝ていいか??」
「あ、はいこんな夜に押し寄せて申し訳ありません」
誠心誠意謝っているのだろうがとても可愛いもふもふしたいしか思わない。
「それじゃあおやすみ」
恋する式神 冬月龍 @ryuuouesu
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