第157話 生徒会の資料室

先輩はそのまま校長室に向かったようで、俺が出来ることは殆どなくなってしまった。最初は俺も校長室についていこうかと考えていたけど、先輩が『ここからは任せてくれないか?俺だって自分だけでもやれることはやれるようにしないといけないと思うんだ。』と言っていたから、頷くほかなかった。


先輩のことを若干心配しながらも、俺自身のやることにも取り掛かっていった。残してしまっている仕事を先に片付けなければ…


「え〜っと…これがここで、これがそっちか…というか、この資料室自体をもっとキレイにしたほうが良いんじゃないかな?」


資料室と呼ばれているこの部屋は、あんまり人が出入りしている様子がない。確かに何度か足を踏み入れているような形跡はあるものの、正直何度も何度も繰り返し入退室をしているというわけではなさそうだった。その成果若干ホコリがたまっている。


「う〜ん…このホコリも片付けてしまったほうが良いかもしれないな。というか片付けないとやるべきことに集中できないし…」


正直ホコリが舞い上がってしまっていて、滅茶苦茶面倒臭い…


「うん…整理も半分くらいは終わったし、後はこの部屋を片付けてしまおう…残っているものだってほとんどは仕分けも終わっているものだし、そんなに心配しなくても大丈夫そうだしね。」


俺はマスクをカバンの中から取り出してきて、この部屋を掃除し始めた。この部屋自体はそこまで広いわけではないものの、長年の資料がここに全部納入されているからか、書類が大量にある。


「はぁ…まさかじゃないけど生徒会長はこの部屋をキレイにしてもらうために俺を呼んだんじゃないだろうな…だとしたら本当にたちが悪いぞ。」


資料の山を1度床において、その資料があった場所に溜まっているホコリをこの部屋に備え付けてあった掃除機ですった。掃除機も年代物らしいのか、起動音などが若干怪しい…


「はぁ…掃除を進めても結局はホコリが舞い散るからなぁ…この部屋もっとキレイにして欲しいところだ。それに換気することだって可能なはずなのに誰も換気をしないとか…ホコリをためてくださいって言ってるようなものじゃないか。」


少しの間でも換気をすることは可能なはずなのに…どうして誰も換気をしなかったんだ?まぁ換気をする気にならないというのはあるかもしれないけどさ…


「うん…でも学校に最後まで残っているのはほとんど生徒会の人達と先生なわけなんだし、資料室の窓を少しでも開けて換気はしておいたほうが良いよこれ…」


一部の資料は何故か着色してしまっているし…保存状態だって良いものと悪いものが混ざってしまっている。なんならカビらしきものが生えているものまであった。


「うへぇ…これは言っとかないと不味いやつでしょ…」






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作品紹介

冤罪で家族全員から見捨てられた俺は…

https://kakuyomu.jp/works/16817330659841270825/episodes/16817330659843670300



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新作もよろしくお願いします!!

裏切られ絶望した少年の復讐譚

https://kakuyomu.jp/works/16817330664793177655/episodes/16817330664803455889



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