第156話 いつか…(他視点)
「ですが疑問に残るところもあります…資金面での話はたしかに重要ですし、なんども校長室に呼び出したりするのはわかります…ですが、そういった問題は他の教員にも知らせておいたりするのではないですか?」
「一応教頭が知っているという話は聞いたことがあるんだがな、実際のところはどうなっているのかわからない。校長も教頭も基本的に職員室ではそういった内容の話題は徹底的に避けているから、一切そういう話題が出ないんだ。むしろそういった内容を出すと睨まれるから気をつけておいたほうが良いぞ。」
「わかりました。職員室ではその話題を出さないように注意しておきます。それともう一つ相談なのですが…大丈夫でしょうか?」
「別に構わないけど…どうかしたのかい?」
「少し前なのですが…校舎内に残って下校時刻ギリギリまで残っていた生徒がいるとの報告を受けて、色々な所を回っていたのですが私では見つけることができなかったんです。しかし彼はそんな私をあざ笑うかのように簡単に見つけてしまった…それどころか私が今まで回ってきたルートの内の一つにあっただけなのに…」
「あぁその件か。その件に関しては災難だったな…それにしても君がそこまで怒りをあらわにするなんて珍しいじゃないか。何かあったのかい?」
「いえ…別に私は怒っているわけじゃないんです。怒っているわけじゃないんですけど…なんとなく許せないんです。会長がアイツのことを引き入れようとしているのは見ればわかります…ですがあいつは入れないほうが良い気がするんですよ。」
「ほう?勉学は平均以上で、性格も…まぁある程度配慮すれば悪くはないし、その上で運動能力だって高いわけではないけど低いわけでもないじゃないか。生徒会に入るには普通にふさわしい人間ではないか?」
「先生もご存知でしょう?あいつは1度嘘告だかなんだか言って喚いていた時期があったんですよ。今はそれを乗り越えて、色々と増長しているんでしょうね。勉強もその内の一つだと思います。自分はこれだけで来てすごいんだぞという驕りですよ。」
「まぁまぁ落ち着いてくれたまえ…そのことも確かに大事だが、君自身彼に良く思われていないんじゃないか?今回彼が部屋に入ってきたのは唐突だったと聞いたけど?」
「えぇそのとおりです…急に部屋に入ってこられてびっくりしましたよ。いつもよりも自身に満ち溢れているので何かあるのかなと思ったら、結局は他人に頼っていて少々がっかりしました。」
「まぁ良いじゃないか。でもその案を通す訳にはいかない。妥協案だろうがなんだろうが、全部蹴って今やるべきことを進めていかないといけないんだ。」
「私もそう思います。確かに内には知名度を上げてくれる可能性のある部活は一定数存在します。ですがそれら全てに平等な機会の遠征や大会への出場の機会があるとは到底思えません。そう考えれば、大会や遠征にかかる費用を負担することなど到底難しいと思います。」
「だが、いずれこの事は大事になるかもしれない。そうなる前に私も対策を考えておくことにするよ。今後も協力してくれるね?」
「もちろんですよ。」
こうして俺は先生との話を終えて、いつも通り生徒会の業務をこなした後帰宅した。
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作品紹介
冤罪で家族全員から見捨てられた俺は…
https://kakuyomu.jp/works/16817330659841270825/episodes/16817330659843670300
時間がなくて内容が薄い!!って感じた方もいるかも知れません…すみません!!
ちょっと文章がおかしいところがあるかも知れませんが、許容していただけると嬉しいです…
新作もよろしくお願いします!!
裏切られ絶望した少年の復讐譚
https://kakuyomu.jp/works/16817330664793177655/episodes/16817330664803455889
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