第134話 捨てられた手紙(他視点)

「ふざけんなよ…なんで俺が親に言わなくちゃいけないんだ!!先生が言えばいいだろ。俺から言わなくたってそれのほうがずっと良いじゃないか!!」


「君がやってしまったことをしっかりと親に言う事で、様々な効果を期待することが出来る。君が退学になるという結果は変わらないけど、それをすることで今後君が更生してくれることを願うよ。私から言えることはこれくらいだ。」


「待てよ!!おい!!」


この室内に残っているのは俺一人になってしまった。校長は俺に退学を告げた後すぐに手続きを始めたかったのか、退出してしまった…そのため残っている先生がこちらに来て話を聞いたりしてきたけど、全員俺のことをまともに見てくれなかった。


そして今まで会話していた先生が残っていた最後の先生だ。つまりもう自分の家に帰れということなんだろう。


「誰が親に報告するかよ…馬鹿なんじゃねぇの?」


俺は不満を垂れ流しながら帰宅する。道中にゴミ箱があり、ペットボトルを捨てたのだが…ペットボトル同士が当たったような音がしなかった。不思議に思ってゴミ箱の中身を覗いてみるとそこには俺が書いた手紙が捨ててあった。


「おいおい…これは…俺が綺咲の家に送ったやつじゃないか。でもここに捨てられてるってことは…あいつ俺がせっかく書いたのに捨てたのか!?」


突然叫んだからか周囲から注目を集めてしまったけどこれはもうしょうがない。俺はゴミ箱の中から手紙を取り出すべくゴミ箱の蓋を開けて中にあるペットボトルのゴミをそこら中にばらまきながら手紙を取り出した。


周囲にはゴミ箱特有の変な匂いが広がっているせいか、周囲の人達は俺のことを避けるようにして通行している。


「はぁ…はぁ…後少しで届くのに…」


このゴミ箱は何故か他のものよりも大きいので腕を伸ばしても駄目だったのだ。一度掴むことができたが、指を滑らしてしまって再び落としてしまった。


再び落としてしまったときにはもう既に遅かった。空き缶やペットボトルのゴミの中に落ちてしまったのだ。


「あ〜くそっ!!どうして届かないんだ!!」


俺がそんなふうにゴミ箱を漁っていると、不意に後ろから声をかけられた。


「君は一体何をしているんだい?こんなに周囲を散らかして…迷惑なことをしているという自覚はないのかい?」


「なんだよ!!おっさん!!あんたには関係ないだろう?これは俺の問題なんだ!!」


「君ねぇ…周囲の人達にどれだけ迷惑をかけてるか考えたことないでしょ。周囲の視線を見てご覧よ。少なくとも君のことを良いと思っている人は居ないようだけど?」


「うぐ…だとしてもあんたには関係ない!!」


「…君は何かを探しているようだね。もしかして間違って何かを捨てちゃったりしたのかい?」


「…それに近いものだ。でも関係ない。だから何処かに行ってくれ。」


「そうか…だったら、周囲のゴミはせめて片付けて行ってくれよ。このままでは周囲の人に迷惑をかける事になるからな。何度も言うけどこれは忠告だ。後数分以内に片付けないようなら警察を呼ぶことにする。」



















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作品紹介

冤罪で家族全員から見捨てられた俺は…

https://kakuyomu.jp/works/16817330659841270825/episodes/16817330659843670300



時間がなくて内容が薄い!!って感じた方もいるかも知れません…すみません!!

ちょっと文章がおかしいところがあるかも知れませんが、許容していただけると嬉しいです…


新作もよろしくお願いします!!

裏切られ絶望した少年の復讐譚

https://kakuyomu.jp/works/16817330664793177655/episodes/16817330664803455889


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