第118話 ため息しか出ない…
生徒会長はもう学校に行ってしまっているし、誰かが来てくれるということはないだろうな…一体どうすれば良いんだ…
「なんでお前が泣いているんだよ…泣きたいのはこっちの方だよ。」
「だって…だって私はさっきも言ったけど、実くんともっと話がしたいの!!だっていつも私のことを見ると避けるようにするじゃん!!私はそんなふうにされたくないの!!」
「…道の真ん中で話すのは周囲の迷惑になる。場所を移すぞ。とりあえず通学の途中にある公園に移動しよう。そこで一度しっかりと話しをしたほうが良いみたいだからな。それで構わないよな?」
「…うん。私も実くんと一度しっかりと話しをしたいと思ってたから。その公園に行くので大丈夫。」
「はぁ…本来であれば約束を果たさなかったわけなんだから、来月末まで話をしないつもりなんだから、感謝してくれよ?俺は本来お前なんかと話をしたくないんだ。」
「…私がそう言われてもしょうがない事をしたのは分かってる。でも、それとこれとでは別でもう一度やり直したいの。」
「これ以上話すとまたさっきみたいになるから、とりあえず移動しよう。」
「わかったわ…」
霧雨と俺は通学の途中にある少し寂れた公園のベンチに座った。当然ながら、朝から公園を利用している人は殆どおらず、誰も俺と霧雨のことを見ている人も居なかった。
俺はベンチに腰を下ろした後、自分の荷物をベンチにおいて話を聞く前にスマホを使って学校に連絡を取った。
「すみません…ちょっと体調が悪いので、休んでも大丈夫ですか?」
『冴橋くんだよね?もちろん大丈夫だよ。ちなみになんだけどどんな症状なのか教えてくれないかな?その症状によっては、出席停止にすることも可能なんだけどどうかな?』
「はい…咳が若干続いていて、熱も少し出ています…一応平熱の範囲内と思うんですけど、登校は控えた方が良いのでしょうか?」
『う〜ん…最近はいろんな感染症があるから、出席停止になるかもしれないなぁ…でも、医者の方に行ってもらえないかな?そうしたら出席停止とかも調整できるんだけど…』
「医者の方に行ったほうが良いですかね…でも熱は37度台にはなっていないですし、熱がもっと上がってから行きます。」
『是非そうしてくれ。私から病院を受けることを強制することは出来ないし、自分の好きなタイミングで言ってくれれば構わない。ただな…本当に辛くなったらまた連絡をくれ。先生たちの誰かが向かってくれるはずだから、スマホをなるべく手元に置いといてくれよ?』
「そうですね…ありがとうございます。なるべく手元においておくことにします。」
『マジでヤバかったら言うんだぞ?先生は冴橋くんのことが心配だ。君みたいに素晴らしい人が居るんだが、最近はイジメだ何だで時間を割かなくてはいけなくて辛いんだ…』
「そうなんですね…俺も回復したら先生の手伝いをしましょうか?」
『ありがとうな。なにか頼めることがあったら連絡してもいいか?』
「もちろんですよ。」
それからも先生と多少雑談して、回復の兆しがあるような風に電話を終わらせた。そして霧雨の方を向いて、霧雨にもジェスチャーで電話をかける様に伝えた。
「えっと…私も休むって電話をしたほうが良いのかな?」
「当たり前だろう?じゃなかったら、学校に登校してきてないって事になるんだから変に疑われたりするだろうからな。」
さて…それじゃあ詳しく話をするとするか。
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作品紹介
冤罪で家族全員から見捨てられた俺は…
https://kakuyomu.jp/works/16817330659841270825/episodes/16817330659843670300
時間がなくて内容が薄い!!って感じた方もいるかも知れません…すみません!!
ちょっと文章がおかしいところがあるかも知れませんが、許容していただけると嬉しいです…
新作もよろしくお願いします!!
裏切られ絶望した少年の復讐譚
https://kakuyomu.jp/works/16817330664793177655/episodes/16817330664803455889
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