第88話 魔性のヘクトール(+他視点)
生徒会の手伝いを始めてから数十分がたった。休憩無しで動き続けたため、少し体が疲れている気がする…
「ふぅ…なかなかに疲れるなぁ…シュレッダーの内部を色々と弄ってみたけど、あんまり効果がなかったみたいだし…もっと奥の方なのかな?」
見たところ内部が故障しているということはなさそうだった。内部の回路などが壊れていたら使えないから当然だが、シュレッダーの様々な部分が劣化しているというわけでもなさそうだった。
「う〜ん…原因が分からないな…とりあえず一旦休憩を挟むか…」
俺は先輩が用意してくれた椅子に座った…普段使っていない備品だと聞いていたが、そんな壊れている雰囲気もなく普通に使いやすかった。
「ふぅ…」
俺は椅子に座りながら、自分のバックの中を漁って持ってきていた水と本を取り出した。今どき本ではなくスマホで小説を読む人も多いが、俺はスマホで読むことはなかった。中学1年生のときには読んでいたが、当時は親にスマホの利用を止められてしまった頃からは読まなくなっていたのだ。
「はぁ…そろそろ試験もあるのか。憂鬱だ…」
水を飲み、小説を読み始める…休憩時間を10分と決めていたが、読み始めると止まらなかった…元々読み進めていた本だったから、そこまで時間を超過することはなかったが少し超過してしまった…
「…よし再開するか。」
そこから俺はシュレッダーの中を再び調べ始めた。構造は昔ほんの少しだけ調べたことがあったからちょっとは知っていたけど、結局は素人だ。ネットなどを使ってシュレッダーの動作が遅くなったりする原因を調べながら一つ一つ調べていった。
そして調べていくと、一つ異常が見つかったのだ。そこを上手いこと調整するとシュレッダーの動作も先程までと比べて若干だけど早くなった気がする…
「ふぅ…これで良いんじゃないかな?それにしても疲れた…」
この後は先輩の手伝いをしにいかないといけないのに…ちょっと体が動きそうにない。ちょっと寝てしまおう…
そして俺が次に目覚めたときには、なぜか膝に毛布がかけられていた…
「はぁ〜私ったら覗きなんてしちゃってどうしたんだろう…」
私は彼が作業している別室の扉を少し開けて中の様子を見ていた。彼はずっと作業をしていたのか、手を止めて本を読んでいた。本を読んでいる姿に思わず見惚れていると、不意に目を閉じていた。そしてその数分後シュレッダーをまた直し始めてくれた。
正直あのシュレッダーは5年くらい使ったらしいから、動作が遅くなったりしてもしょうがないとは思っていたけど無事に直ったようだった。
「シュレッダーを直せるなんてすごいな〜でも流石に疲れてるみたいだし、ちょっとお茶でも入れてあげようかな?」
本当はお菓子とかを上げた方が良いのかもしれないけど、この学校ではお菓子とかを学校に持ってきちゃいけないのだ…そこがこの学校の残念なところだと思うんだけどね?
私が別室の扉を開けて、彼の側に行くと彼は疲れてしまったのか眠ってしまっていた。眠っている時の表情はどこか辛そうな表情をしていた。
「…もしかしてご両親のことでなにか思ってることがあるのかな?私が言えることじゃないけど苦しんでるんだもんね…」
入学者とかの情報を詳しく見ることが出来る訳では無いが、ある程度の情報は把握することが出来るしその情報も知ってもいい情報に含まれていたものだ。
両親を入学直前に事故で亡くすなんて本人も思ってなかったでしょうに…
「せめて私がその心の傷を癒せるのなら…でも私は他人だし…」
とにかくこんな場所で寝ていたら、風邪を引いてしまうかもしれない…一応毛布をかけといてあげよう…
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時間がなくて内容が薄い!!って感じた方もいるかも知れません…すみません!!
ちょっと文章がおかしいところがあるかも知れませんが、許容していただけると嬉しいです…
今回の話は少し少ないですが甘く見てもらえると嬉しいです…
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