第62話 校長との会話

「どうでした?俺の映像は役に立ちましたか?」


「とても助かったよ…というかあんなものいつの間に仕掛けてたんだね?」


「いや〜たまたまっていうか〜まぁ具体的なことを聞かないでください!!」


「はっはっは…今回の件は君のお陰で助かったから私から特に言うことはないよ…それとタバコを吸っていた彼らに君のことをバラしたりはしていないから安心したまえ。」


「バラしてないって聞いて安心しましたよ…それじゃあもう一つの方の話を詰めましょう。この映像についてどういう判断をしますか?」


「これは…本当にどうすれば良いのやら…判断ができかねるよ。」


「まぁそうですよね…学校側としてもこんな映像を出されてもどう判断すれば良いのか分かりませんよね。でもこれは学校の風紀を乱すと思いませんか?」


「どう考えても学校の風紀を乱しているな。ただ…この証拠を見せるのは…」


「そうですよね。当人たちにこの映像を見せるのは…それに保護者たちになんと説明すれば良いのか…」


「一応この前の保護者説明会で、防犯カメラの増設を行うとは言っているしそのカメラの一部に写っていたことにすれば問題はないんだが…」


「でも保護者にそれを見せるのってやっぱり難しくないですか?」


「…我々が訴えられるかもしれないという覚悟を持って、この映像を見せれば…処分を下せると思うが、その場合本当にどうしようもなくなる…」


「…ではどうするんですか?」


「…当人たちだけを呼び出して、女の先生に言ってもらうつもりだ。そうすればこういう話題の話はお互いに話しやすいだろう…」


「正直この映像を渡すのは本当に悩んだんですよ…もし校長先生がヤバい人だったらこの映像を出しにして彼女に命令したりとかするんじゃないかって思ってたんですよ…俺は先生のことを信頼していますから、見せたんですよ。」


「そんなことをするわけ無いだろう!!校長という役職についた以上、してはいけないことくらいは把握してないといけないはずだ。というかそんなことをするはずがないだろう!!そんなことをして警察に言われた瞬間に人生終了だ。」


「そんなリスクを犯してまでそんなことをするわけ無いですよね〜」


「はぁ…本当に頭がいたいよ。最近は黒川先生もなにかしているみたいだし…こういう案件も手伝ってくれる人がほとんど居ないんだ…会議みたいのには参加してくれるんだけどね?一緒にこの問題の根本から解決をしようって感じじゃないんだよ…」


「校長先生も苦労してるんですね…ちょっと見直しました。」


「何を見直したのかはわからないけど、とにかく君にも手伝ってもらいたいくらいだよ…」


「何を手伝ってほしいんですか?」


「まぁその事はまた今度で…ちょっとこれからこの問題について会議をしなくちゃいけないんだ。」


「そうなんですか…がんばってくださいね!!」


校長先生にはぜひとも頑張ってもらいたいところだ。ちょっといけない感じのことをしてもいいと考えている人だと思ってたわ…


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