第30話 先生との会話④
あれから数日が経ち、俺の話を校長や教頭に報告したのか教室に監視カメラが設置されることになったらしい。加えて、校舎裏などの様々なところにもこの機会に監視カメラを設置することになったとの話だった。
「彩大丈夫?今日は顔色が少し良さそうだけど…」
「うん。最近になって監視カメラが沢山つけられたでしょ?だからなのかわからないけど、イジメられることも少なくなったんだ…あれって実くんがやってくれたんだよね?」
「まぁ俺がやったってわけじゃないけど、先生に報告したのは俺だ。ちなみに犯人達の名前って分かってるか?」
「名前は知ってるよ。イジメてくる子たちのことを知らないわけ無いじゃん…それで名前を教えればいいの?」
「イジメてくる女子達の名前を教えてくれれば大丈夫だ。俺は君のことが心配だ…この問題をさっさと解決しよう!!」
「うん!!それじゃあ言うね…一人目は、赤羽さんっていうんだ…確か5組の人だった気がするよ。」
「赤羽ね…オッケ〜それ以外の人も覚えてる?」
「確か渡辺さんと松浦さんだった気がする…その人達も同じで5組だったはずだよ」
「了解…その事を先生に伝えておくよそれでも大丈夫?」
「もちろん大丈夫だよ…ねぇ実くん」
「何?どうかしたの?」
「私が先生に相談しても対応してくれなかったのに、どうして実くんの時は対応してくれたんだろう…私のことをあまり良く思ってない先生のほうが多いのかな…」
「大丈夫だよ。例え先生が彩のことをよく思ってなかったとしても、俺が君を守るから!!」
「うん!!…ありがとう!!」
彼女は俺が本当に味方してくれてると思っているのかな…いつか君を追求する男と付き合ってるつもりなのかな?
「黒川先生。今大丈夫かな?」
「大丈夫ですけど…どうかされましたか?校長先生…」
「どうして話しかけてきたんだ?みたいな顔をしているね…そんなに気をはらなくても大丈夫さ。責めるような内容じゃないから安心してくれたまえ…」
「はぁ…それなら良かったです。それで一体どんな内容ですか?」
「内容は、この前の監視カメラの設置なんだけど…君は設置をしてから変わったことがあると思うかね?」
「そうですね…私が報告を聞いた彼いわく、イジメられることは少なくなったと聞いています。おそらくですが、イジメの件数じたいが減少していると思います。」
「ふむ…では、設置したのは正しかったということだな。今後は監視カメラを増設してもいいぞ。但し、許可を得てからだがな。」
「許可を取れば大丈夫なんですか?以前他の職員が監視カメラの増設をして欲しいと嘆願したことがあるそうですが…本当に大丈夫なんですか?」
「当時は、監視カメラの増設が必要な案件は発生していなかったからな…今回のような事件が発覚しない限り、対応するのは難しいんだ…一応必要な数の監視カメラは設置してあるから問題はないはずだが…」
「必要な数の監視カメラって何処に配置してるのか教えてくれませんか?」
「そうだな…確か、職員室を含めた様々な所に配置をしてあるぞ。」
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