第29話 先生との会話③

「他にも案はあります。例えば教室の中に監視カメラを設置するのはどうでしょうか?これをつけた場合、先程の案との相性的にどちらか一方を選ぶ必要が出てきますが、教室でイジメが行われることはなくなると思います。」


「まぁ監視カメラをつけたのに教室でイジメが起きるんだったら、イジメをしている人達はどれだけ頭が悪いんだって話だよね…監視カメラをつけたら、事務室か職員室で見ている人が数人居るはずなのにね。」


「先生のに加えて映像として残ってしまいますし、教室以外とイジメが起きた場所を絞ることができるでしょう。更に、イジメが横行しそうな場所にも思い切って、監視カメラをつけてしまってはどうでしょうか?」


「イジメが横行しそうな場所…体育館の裏とか?」


「そうですね…後は、校舎の影になっている部分なんてどうでしょうか?学生の間では、先生に見つかりにくいスポットとして有名らしいですし、そこに生えているものの所に監視カメラを上手く取り付ければ、もしかするとイジメが起きているかを知ることができると思います。」


「わかった…上に取り合ってみよう。ただ、監視カメラと言うと、過去にそういうのを使った事件も起きているらしいから、校長や教頭が乗り気じゃなかった場合つけられない可能性が高い…それでも大丈夫か?」


「大丈夫です…ただ、イジメの方は早期解決をしていただきたいです。」


「もちろん。今日中に校長と教頭に説明しておくから霧雨さんに『安心して』って伝えておいてくれないかな?」


「分かりました。霧雨にはそう伝えておきます」


「助かるよ。それで話はこれで全てかな?」


「そうですね…」


「まだなにかあるようだったら今のうちに言ってくれると助かる。何回もこうやって話すのは、辛いだろ?」


「じゃあこの場で話しちゃいます…実は、俺もこの前までいじめられてたんです。それで犯人に処分を下してもらいたくて…」


「君もかい!?この学校ってもしかするとやばいのかな…」


「先生はこの学校に長く勤めているんでしょう?イジメに関して色々な対処もしたのでは?」


「いや…君に言われるまで、いじめが起きていたことすら知らなかった…もしかすると我々教師の目を盗んでイジメをしているものが居るのかも知れないな…」


「先生たちが知らないということはそういうことでしょう…イジメへの対処よろしくお願いします。」


「わかった…こちらで色々と動くが、もしかすると今回のようにまた話を聞くことになるかも知れない…それでも大丈夫か?」


「話を聞くくらいだったらいつでも大丈夫ですよ。俺も先生たちに協力できることがあれば、協力したいですから…」


協力したいのは本心だし、イジメへの対処をしてほしいからな…ただ、先生にはこれから頑張ってもらわないとね?









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