探偵学科の昼休み

　新設された探偵学科に入学した、探偵に憧れた子供たち――、彼女たちは三度の飯よりも推理が好きで、暇さえあればパズルを解いていて、息を吸うように謎を探しているような生徒だった。解くべきではない謎まで解いてしまう悪癖は、中でも一部の天才にしかできない芸当であり……、

　後の『迷探偵』も、この学園から生まれたのだった。


「藍理（あいり）ちゃんとあたしで、ダブル名探偵だねっ！」
「あなたと一緒にしないで。あなたが探偵を名乗るなら、私は雑用よ」
「そこは助手でいいでしょっ！？」

　――これは後の探偵二人の、学生時代のお昼休み……その一部のお話である。