空っぽの青春
@RIku0430
第1話
「あぁ 気持ちのいい朝だ」
空も快晴 気温も心地いい
人間に1番大切な物を上げてくれと言われたら自分はこう答える。心と体の健康だと。
なんでも出来る気がする。走り出したい。人目も憚らず叫びたい。勿論シラフで。
大人になるとそう思わなくなる。いや、思ってはいけないと錯覚に遭うと言った方が正しいかもしれない。
何故だろう。空も青いはずなのに 気温もあの頃のままなはずなのに。何も変わらないはずなのに昔を思い出す。当時もこれと言って楽しい事もなかったし、今の自分に役に立っている事もしてこなかった。きっと今の僕が昔の僕を見たら「よくそんな事で楽しめてるな」と見下しているに違いない。でも何かある。記憶の中で当時にタイムスリップするだけで気持ちが高揚してくる。
何が違うんだろうか。当時の自分が羨ましい。アドバイスを問いたくもなる。なんて言われるんだろう。「馬鹿だな、オッサン。俺らも大変なんだよ」目に見えている。生意気だから。そこが好きだった。そんな自分が。可愛げがあって真っ直ぐで素直で不器用で好きな子を絶対に悲しませない。そんな自分が大好きだった。
なぁ、あんまり頑張りすぎるなよ。
「空っぽの青春」
空っぽの青春 @RIku0430
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。空っぽの青春の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます